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2013年10月31日

時代の転換点を示す出来事

2012年に放送されたNHK大河ドラマ「平清盛」ですが、視聴率が低迷したというような批判はさておいて筆者は大変面白く観ました。

そもそも時代が平安時代末期というかなり前のものであり、時代背景も馴染み深いとはいえないですから、緻密な時代考証も相まって人気が出ないのは当然だと思います。

しかし、筆者はこれまで平清盛といえば「驕る平家は久しからず」の天下の悪役のイメージしか持っていなかったため、武士の世という時代を源義朝と切り拓いた男という視点で新鮮でした。

この大河ドラマの清盛が演じるテーマを公式ホームページを参考に解釈すれば、大化の改新以降600年続いた律令制度と荘園を有する有力貴族が支配する世の中を実際に現場を仕切ることができる武士の手になるものに変えてゆくものと言えそうです。

正式には源頼朝による史上初の鎌倉 「幕府」の成立により武士の世が訪れることになりますが、先駆的に既に清盛のときから武士の世は始まっていたとも言えるのではないでしょうか(旧貴族寺社 勢力を代表する後白河法王の力も強力でしたが)。

この点、平安時代から更に1,000年昔になりますが、欧州にて共和制ローマがカエサルという時代を変える英雄の登場により一気に実質皇帝独裁の元首政に移行したことと対比され面白いと思います。

カエサルは終身独裁官という実質皇帝の地位についたことが旧共和主義勢力の焦りを招き暗殺されてしまいますが、養子のオクタヴィアヌスが初代皇帝としてその後数十年かけて帝政ローマをまとめ上げます。

時代が英雄を生むのか英雄が時代を造るのか、時代の転換点はとても興味深いです。

英雄にはほど遠い筆者からは以上です。

(平成25年10月31日)


2013年10月30日

危機感を煽るというマネジメント手法は古いかもしれない

本や新聞や講演録で読んだ話です。

要約するとうなぎの養殖のため、稚魚のシラスウナギを遠く原産地のカナダから生きたまま日本まで輸送するにあたり、そのまま水槽に入れて運ぶとストレスで8割が死んでしまったのですが、一計を案じてシラスウナギを捕食するナマズと一緒に運んだところ、何と2割は捕食されてしまいましたが残る8割はほとんど生き残ったというものです。

そして、この話を例えにして、組織にもナマズの役目をするような「嫌われ役」が必要だと説く流れだったと思います。

しかし、組織を活性化するために天敵の存在を見せると言っても、わざわざ本当に捕食させる必要はないわけです。

先の例えでいいますと、例えばナマズはナマズだけの水槽に分けておいてその姿をシラスウナギに見せておくだけでいいと思いますし、もっと言うならナマズの絵や模型を一緒に入れておけばいいのではないでしょうか。

案山子と同じ理屈です。

確かに組織をピリッとさせるために「本気にならなければやられてしまう」という危機感を煽る方法もあるかと思いますが、できるだけ自発的にそのような雰囲気が醸成されることが必要だと思います。

先の例でいいますと、本当に食べられてしまっては身も蓋もないわけです。

同じように「言い出したら引き返せなくなり本当にリストラを始めてしまった」「鼓舞するつもりでやる気がないなら辞めてしまえと言ったら本当に有為な若手が辞めてしまった」という組織や会社が多いように感じてなりません。

伝家の宝刀は抜かないからこそ価値があると思います。

そんなのできずにすぐ辞めちゃいそうな筆者からは以上です。

(平成25年10月30日)


2013年10月29日

不動産投資が人気

不動産投資が人気になって久しいです。

アベノミクスと言われる金融緩和策で、資産に限りがある不動産の価格は上昇基調です。

しかしながら、不動産投資とは自動的に儲かる投資なのでしょうか。

リスクがあるからリターンがあるという普通の投資資産の性質です。

不動産とはその名の通り動かない資産であり、処分が非常に難しいものなのです。

通常の取引でも仲介手数料が3%かかるという非常にユニークな資産です。

流動性が少ないのです。

同種同量同等のものが沢山ありいつでも取引ができる、有体に言えば現金に変えることで逃げることができる、足を抜くことができるものとは非常に縁遠い世界なのです。

それに、持っていれば建物は必ず劣化し、受け取り賃料は下がり、競合圧力にさらされる投資商品でもあります。

ここがワインなどの持つ時間が長いほどに熟成されて味が出るというものとは根本的に違うところです。

国債や株などのボンド・セキュリティといったいわばペーパーの資産とは違い、持っているだけで固定資産税という税金もかかるし、建物が建っていれば無過失責任を回避するための保険対応も必要となるややこしい資産なのです。

なかなか管理するのに手が余る厳しい投資商品だと思います。

しかし一等地の土地持ち、建物持ちというと憧れ以上のものがあります。

不動産投資には、そうしたリスクの裏腹に大きなリターンも期待できる可能性を秘めているものでもあるのです。

しかしこれには冷徹な計算とリスクを恐れない姿勢が重要です。

簡単に手を出す前に、こうした不動産の特性について学んでからでも遅くないと思います。

黙って借家の筆者からは以上です。

(平成25年10月29日)


2013年10月28日

現場混乱のパフォーマンス

2013年のはじめ、日本最大の外食ファストフードチェーンが変なキャンペーンを始めました。

これは好意的に変といっているわけではありません。

平成25年1月4日から31日までの11:00から14:00の間、当該チェーンの該当店舗でお会計終了後から商品お渡しまでの時間を砂時計(ドライブスルー店舗ではタイマー)で計測し、もし商品のご提供に60秒を超えてしまったらビックリバーガーなど商品の無料券をプレゼントするというものです。

しかし60秒で作って渡すその意味がわからないのです。

一体誰のための取り組みなのでしょうか。

私も、ものは試しと実は2013年の正月休みに当該チェーンに行きましたが、60秒過ぎたら無料のチケットをさし上げますというのを聞いて若干引きました。

ありがとうとは言いにくいのです。

目的は何なのだろうか?

できなかった店員(当該チェーンではクルーと呼ぶそうです)の失敗を他の顧客も含めてたしなめることなのか?

無料のチケットで再来店した時にはきちんと作ってくれるのか?

60秒以内というのは社内コンクールなのか?

それとも顧客への追加サービスなのか?

パフォーマンスなのか?

といったよくわからない不安がよぎったのです。

60秒で提供するというのは社訓を30秒で言えなければ自主退社と決めた新人教育の会社と何も変わらない気がします。

食品サービスってそんなのではないでしょう。

もちろん1時間は長すぎですが、それよりもまずはきちんと作って提供してもらいたいということだと思います。

それに60秒を測るためのタイマーの「準備」にまた数十秒かかるとすれば、変なイベントに顧客を巻き込んだうえ、後ろで並んでいる人を結局待たせることになりブランドイメージにはマイナスなだけだと思うのです。

目指すのは顧客回転を早くすることなのでしょうか。

それならば顧客の前の本番の場ではなく、企業内の研修で取り組めばよいことです。

チケットをあげたいのか?

それならば別に本番でのスタッフ(クルーですね)の「失敗」をチケット配布の条件にする必要もないでしょう。

もらう方もなんとなく気分が良くないです。

私は60秒以内に出てくるように祈りました。

そして徹底的に悪いのが、60秒過ぎていいから綺麗に作って欲しいという単純な願いを無にすることです。

60秒にこだわりすぎて、奥ではポテトを雑に入れてボロボロこぼす、カウンターではお盆にジュースを載せた時に倒す、おまけに注文したハンバーガーはレタス飛び出しチーズはぐちゃぐちゃになってしまっているし、お持ち帰り用の紙袋の中にもレタスが散乱している状態では何のための食品サービスなのかわかりません。

結局、このキャンペーンはだれも得しない、考えた思いつき経営陣の自己満足に過ぎなかったという気がするのです(最近、社長が変わったそうです)。

そんなに前の話ではありません。

人間は歴史と経験に学ぶべきだと思います。

マックはポテトが好きな筆者からは以上です。

(平成25年10月28日)


2013年10月27日

コミケ自粛に思う文化の危機

今の日本で投資を生業にする関係者は、今この国の文化文芸の最先端がどこを走っているのか、それをきちんとフォローしておかなければ大損をするでしょう。

文化芸能といえば軽く見られがちな分野かもしれませんが黒子のバスケという言葉を見て「あの漫画のことだな」と感じられない方は、特に文芸芸能関係に関する株式投資銘柄への投資は控えたほうが良いと思います。

少し簡単に説明します。黒子のバスケ
(作者:藤巻忠俊氏)という漫画は主人公の男の子の存在感がまるでないという今までのスポーツマンガと真逆を行く設定で大人気を得たコミックレーベルです。

特にボーイズ系といわれる一部のマニア女性に人気の格好の題材となり、2012年末のコミックマーケット(通称コミケ)では、実に10%近くのブースが黒子のバスケを専門に扱う同人誌即売会場となったのです。


しかし、この人気漫画を妬む者がいたのか、黒子のバスケ関係者に対するネットでの脅迫が届くようになり、コミケを主催する準備会による勧告により、出展予定だった「黒子のバスケ」の同人誌900サークルが、出展を見合わせる事態となってしまいました。


これは、40年近くにわたる同イベントの歴史でも初めてのことです。

コミックマーケットといえば、マンガや小説、ゲームソフトなどさまざまなジャンルの創作物を扱った同人誌の即売会のことで、1975年から始まったものです。


現在は夏と冬の年2回開催で、会場の東京ビックサイトへの1日の動員数は最大約20万人、毎回50万人以上が訪れるというジャンルを超えた国内最大級のイベントとなっています。

一日入場者数で言えば、10万人収容の有馬記念の府中競馬場を凌ぐ規模です。

「黒子のバスケ」には、2012年に入り、関連団体に脅迫状が送られており、コミケ準備会宛てにも「黒子のバスケ」のサークル不参加を要求する脅迫状が届いたとのことです。

事態を重く見た会場の東京ビッグサイト側が「犯人が捕まるまでコミケの開催を見合わせるか、『黒子のバスケ』のサークルに参加を見合わせるよう求めてほしい」と要望し、今回の措置となったものですが、要求に屈する前例を残す結果となり、忸怩たる思いがするところです。

どんな大盤振る舞いの景気対策よりも効果があったはずの今回の黒子のバスケ関連団体の出展見合わせ、日本の景気対策上も空振りに終わってしまった今回の措置に犯人には猛省を促したいところです。


アニメについては一家言持つ筆者からは以上です。

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B面が必要





2013年10月26日

選挙結果と民意@2013年10月の分析

2012年冬の衆議院議員選挙の結果ですが、自民党の圧勝に「国民はどうなってるんだ」と思っている方も実は多いと思います。

実は自民党の支持はほとんど増えていないのです。

比例得票では27.66%しか獲得しておらず、前回の26.73%からわずか0.93%しか増やしていないのです。

前回は自民党への不支持が歴史上極めて高まった政権交代選挙だったはずなのに、その時の得票から1%も増えていないのです。

これが、当時の安倍総裁も石破幹事長も笑顔がなかった政権奪還の背景です。

しかしながら小選挙区では79%の議席を獲得するに至りました。


ここが国民全体の意識と乖離する原因です。

もちろん小選挙区制なので、わずかでも勝てば地滑り的に議席を取れるのですが並列している比例区の得票をよく見ておく必要があります。

そして、なんと日本維新の会が20.37%を取っています。


自民にはもうこりごり民主には本当にガッカリと感じた投票者の大半が今度はできたての政党である維新に期待したことになります。

さて自民党を支持しないという勢力の結集を大急ぎで準備するうえでも、ここに国民のどういう期待が寄せられたのか、単なる反発なのかよく見る必要があると思います。


というわけでそういうお考えの方は、今の大敗にガッカリしている場合ではなく三年後の次を考えなければならないと思います。

これからは本当に選挙制度を抜本的に考えないといけないのではないでしょう。


民主と維新双方は選挙区で1,350万票取っていても、ほぼ死票となってしまいました。

未来の党は、実質選挙だけの互助会政党でした。


選挙後わずか2週間で分党、解党とは支持者を本当にないがしろにしています。

最初からスローガンだけ、政党交付金ほしさの烏合の衆であり、こうした議員崩れを国民は決して許さなかったのだと思います。

こちらへの比例票は、本当の意味での死票となりました。

政党交付金を受領する政党名の改変は数年間停止するなどの措置が必要かと思います。


一年も経っていないのに、何だか随分昔のことのような気がします。

ここが民意の怖いところです。

定点観測を改めて読むと、昔のことがずいぶん昔のことに思えます。

こちらからは以上です。

(平成25年10月26日)




2013年10月25日

アベノミクス開始@2013年

2013年の後半、造語の好きな日本人が、エコノミクスと新首相の安倍首相の経済財政政策をかけてアベノミクスと命名しました。

これは、有効需要の創出のために日銀にこれまで以上の急激な金融緩和をさせて経済主体のすみずみにまでカネを行き渡らせる、というよりカネ漬けにしたうえで、有効需要創出のためのまず公共投資を思い切って行うことと要約されます。

戦後ドイツのハイパーインフレのような歴史上の教訓が示す通りこれは劇薬ですが、20年以上もデフレに苦しみ人口構造にも停滞から退潮の兆しがはっきりしている我が国では、これくらいやらないとデフレを終わらせることができないと見たのでしょう。

そして、インフレ予想値を2%という値に明示的に設定して、それに向かってあらゆる政策動員をかけるということです。


ポイントは、あくまでもインフレ「予想」が高くなるのであって、実際のインフレ率が高くなるわけでないことです。

実際のインフレが急速に進んではもう戻れません。

戦後のドイツの二の舞で日本円通貨の信用は地に堕ちます。

この場合の政策目的は、あくまで実際のインフレ率は後から高くなることで、予想が変化すること自体が重要となります。

インフレ予想が高くなっても名目金利は政策的に据え置くので、実質金利(=「名目金利」マイナス「インフレ予想」)はますます下がります。


資産市場は先読みして反応し、円安・株高に振れることになるはずです。

2012年冬の衆議院総選挙で安倍総裁は、実際に金融政策を行ったわけではないにもかかわらず、民主党にはない金融政策をするとの予想を市場にもたらし、円安・株高を実現しました。

実感は特にないままに、日経平均が1万円を大幅越えて来ています。

ただ、実質金利が下がって円安・株高になっても、当然有効需要の増加はもっと後になります。


経済理論的には実質金利低下で円安、輸出増、株高、消費増、設備投資増とつながっていくはずですが、輸出や設備投資に火がつくのは政策変更から1~2年、場合によっては3年程度かかるというのが統計的な予想となっています。

そこで、安倍政権としては時間との勝負になります。


安倍総裁の試練は実は2012年冬の衆院選ではなく2013年7月の参院選となりましたが参院の過半数も確保し今のところ長期政権が見えています。


しかしぶち上げた安倍首相の求める政策目標が達せられなければ、前回首相時と同じ蹉跌を踏むことになります。

アベノミクスまずは実施に向けた体制は整いましたので早期に結果を出すことが2013年末までの政治経済日程となり注目となります。

時間は残されていません。

(平成25年10月25日)


2013年10月24日

格付け会社の格付け不備

2012年冬の年の暮れ、格付け会社S&Nジャパンに所轄官庁の金融庁より業務改善命令が下りました。

なんと格付け管理体制に不備があるとのことです。金融庁は信用格付け大手のサウス&ノース・レーティング・ジャパン(S&N)による信用格付け付与の業務管理体制の整備が不十分で金融商品取引法に違反したとして、再発防止策の確実な実施・定着などを求める業務改善命令を出しました。

これに先立ち証券取引等監視委員会が同社の監査を行なっており、処分庁である金融庁に行政処分の勧告をしたことを受けた措置です


実は、金融庁による格付け会社への行政処分は初めてです。


先進国の格付け会社に対し本業での行政処分が出るのも初めてと見られ極めて異例です。

これまで、金融庁といえども自国の国債格付けまで勝手に下げられるのではないかという恐れからろくな監査ができていないのではないかという市場の疑問もあったようでしたが、これで当局は回答を出したことになります。
金融庁による処分は、再発防止策を確実に実施・定着させることや、実施状況・実効性の検証結果を定期的に報告することを命じたということで、今回の措置に至った理由を同社の体制不備に求めた画期的なものになりました。
誰か一人の役職員のせいにしてトカゲの尻尾切りにするのではないということです。
日本にて業務を行う格付会社の検査は2010年4月から順次実施しており、大手5グループ7社への検査は一巡したことになります。その中で最大手のS&Nに対する体制不備指摘は、格付け業界全体への強烈な警告と言えましょう。
同社は、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を束ねて組成したシンセティックCDOを構成する参照債務のクレジットイベントの発生状況の確認や、累積損失額の把握を適切に行っていませんでした。
そして、その結果長期間にわたり誤った信用格付けを付与し続けていました

また、システムへの金額の誤入力によって格下げをしなかったことも判明しましたが、その後も具体的な対策を講じなかったとのことです。

さらに、
格付けの公表プロセスを適切に規定しておらず、社内で決定された格付と異なる格付が公表された事例も確認されました。


業界の方以外には少々わかりにくいかもしれませんが、例えば家電メーカーならば映らないテレビやポケットに入れると発火するスマホを販売してそのままにするようなものです。

ここまでくると、単なるえせ予想屋か預言士、祈祷師や占い師のいうことと大して変わりはありません。


また一つ、世の中にこのままでは必要ない会社として認定されたということではないでしょうか。

みなさん、投資する対象の信用度くらい、格付会社などに頼らず自分の目と耳と足で判断しましょう。


何事も、人の意見と自分の意思を混同しないようにしたいものです。

意志薄弱な筆者からは以上です。

(平成25年10月24日)



2013年10月23日

二重課税(馬券を買った儲けに課税されるか)

馬券を買って儲けることを生業にした場合、必要経費として外れ馬券の購入費用を計上したところ、それは税務上損金として認められないらしいです。

配当がある場合にはその勝馬投票券の購入費用は経費となるのに、配当0の勝馬投票券の購入費用は経費とならないということなのです。

2012年の暮れ、心躍る有馬記念のシーズンですが、競馬関係者の関心は裁判の行方に集まっています。


このたび、大阪の男性会社員が、実際に儲けた金額をはるかに超える巨額の税金の支払いを求められているというものです。

この方は150百万円の儲けに対し所得税が680百万円、その他追徴課税を合わせると1,000百万円以上になるというものですから厳しいです。


裁判記録によりますと、会社員は妻子ある会社員で年収は約800万円とのことでした。


小遣いの足しにと市販の競馬ソフトに独自の計算式を加えオリジナルの「必勝システム」を開発考案してインターネットで馬券を購入しかなり的中させていました。

最初の100万円を元手に2005年から2009年の5年間でJRA開催の全レースで総額3,510百万円分の馬券を購入し、それに対する払い戻しは3,660百万円と、差引で150百万円のプラスとなったということです。

ここまでいけば立派な個人事業と言ってよく、通常の事業と同じく儲けである150百万円に課税すればよいと思うのですが、国税当局の考えは違ったようです。


受けた払い戻しは一時所得であるからして、その経費に認められるのは的中した馬券の分のみであり、ハズレ馬券の購入費用は経費としては認めないとの判断です。

的中馬券購入額の150百万円のみを経費として、全体の払い戻し総額からそれを引いた3,500百万円を課税の対象にしてしまったのです。


馬券で大当たりした時には気をつけてください。

ほかのレースでどれだけ負けていても通算されない、関係ないということなのです

しかしそもそも、馬券は買った瞬間に25%が場代として徴収されていて、うち10%は国庫に直接納付されているのです。


にもかかわらず大きく勝ち越したらそこからも課税しようというわけです。

公然と二重課税が行われているのです。

経費を勝ち馬投票券で認めるのだったら、一連のハズレ馬券も経費だと思います。


同じような不具合にはガソリン税があり、こちらも消費税が二重課税となっています。

これではグレーゾーンのパチンコ業界ばかりがそのままにされていて競馬は二重課税ということになります。

国の公営賭博がこの運用では、健全のカジノ構想など望めないと思います。

投資も競馬も弱い筆者の嘆きは以上です。

(平成25年10月23日)



2013年10月22日

政令指定都市制度を考える

政令指定都市という制度があります。

住んでいない人にはピンと来ないかもしれませんが、東京都を除く「市」にいながら、政令市になることで東京都のように「区」が持てるというものです。

ちょっと都会な感じがして自尊心をくすぐられるので、概ね人口100万人を目指して候補となりそうな地方都市が近隣市を併合していく一つの理由にもなっておりました。


広域行政をやって行政のダブリを減らさなければならない、特にアジア大都市との都市間競争を勝ち抜くために必要だという論調で中国や韓国の特別市制度も参考に出来上がった政令指定都市制度ですが、どうやら田舎の民の自己満足にすぎない面もあるかもしれません。


政令市は全国に20ありますが、その20をすべて言える人は稀でしょう。


もともとが都道府県と市町村との二重行政を排除したいという政治目的から定められた地方自治法上の制度なのですが、権限を奪われることになる道府県が猛反発した結果、妥協案として権限の一部だけを道府県から移す制度として設けられたのが政令市制度なのです。

政令市は、条例で区を設けるものとされていますが、この区は東京都の特別区と区別して「行政区」と通称されます。


政令市の制度は昭和31年の地方自治法の一部改正で同年9月1日から実施されています。


まずこれまでの大都市指定されていた5市(京都市、大阪市、名古屋市、神戸市、横浜市で、京都市のほうが大阪市より格上でした)が政令市に移行し2013年までに20市が指定されました。

2013年現在、全20指定都市の人口は約2,700万でありなんと国民の5人に1人は政令市に在住していることになります。


これまでに、四国地方になんとか政令指定都市を誕生させたいという動きもありましたが、四国は広域行政に程遠い4県バラバラの政治経済文化をもっており実現にはいたっておりません。


4県がばらばらの方向を向いており、国土や人口からして、政令市を作るならば四国一致団結して一つの市を政令市にするために運動しなければならないのですが、候補の高松市や松山市、高知市それぞれが自分を推して他に譲る姿勢を持たないようで結局頓挫してしまったと聞こえます。

逆に九州は国土も広く人口も比較的多いため、3つも政令市があります。人口は全国の10分の1ですが、20分の3ですからかなり健闘しているといえますが、最後に滑り込んだ熊本市の明治維新以来からの政治力などに負うところも多いのではないでしょうか。


そのように考えますと、同じ日本とはいえ地域地方ごとにさまざまな事情が垣間みえて面白いところだと思います。

政令指定都市に生まれ(北九州市)、政令指定都市で学び(京都市)、政令指定都市にて現在働く(福岡市)政令指定都市マニアの筆者からは以上です。

(平成25年10月22日)



2013年10月21日

敗れて目覚めるという言葉

我々は日々資本主義世界において、大小様々な投資活動に従事しています。

労働いう行為も自らのかけがえのない資産を対価に変えるものでありよりよい雇用主への労働提供がより効果的なリターンを受けるという意味では立派な投資行動と理解しています。

さてこの投資活動において勝負の分かれ目は何でしょうか。


「不足なるは訓練にあらずして、科学的研究の熱意と能力なり」との言葉を残した先人がいます。弱冠21歳で戦艦大和の水上特攻に乗座した臼淵大尉の言葉とのことです。

私の亡くなった祖母の弟も、この水上特攻作戦に僚艦軽巡矢矧に乗り組み命を落としたという縁もあります。

情報がない、わからない、あとは気合だと突っ込むのは単なる蛮勇であり、勝利に向かって理屈を積み上げる研究と批判的精神がなければ進歩は望めない、自己満足の破滅に至ると昭和20年に喝破されました。


我々は、追い込まれるとすぐに思考停止し、やるしかない的な自己弁護とヒーロー主義に浸る癖があります。

傍目には愚かなだけです。そうではなく、格好悪くても生き残るための策を打つのが真の勇気です。

どこまでの損害で済ませるのか、当面の退却ラインはどこか、どこが絶対に譲れないところなのか、そのためにあえて捨てるべきは何か、そのようなはかりごとをめぐらし表は柔和に、たまに腹芸も使いつつ涙も流して共感を得るのです。

それでも絶望的な破滅の状態になった場合にどうするか。


臼淵大尉はその時の心構えも記しています。名文ですので全文を記します。

「進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚める事が最上の道だ。日本は進歩という事を軽んじ過ぎた。私的な潔癖や徳義に拘って、本当の進歩を忘れてきた。敗れて目覚める。それ以外にどうして日本が救われるか。今目覚めずしていつ救われるか。俺達はその先導になるのだ。日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃないか。」


何のために負けるのか、ということを明確に示した言葉かと思います。


国として一度負けてしまっても、残された者がいて復活の可能性があるものならば、負けることは目覚めるための最上の手段です。

もちろん負けたくありませんが、もし思いかなわず負けてしまった場合でも負けた境遇を忍びながら次への復活をかけるときに力となる言葉です。

負けて勝つ。

勝って兜の緒を占めよ。

昔の日本人も同じように考えていたようです。

納得と覚悟が必要なのが我々の人生です。

何に生きるかそれこそがまさに投資哲学につながるものだと思うのです。

なかなか目覚めない筆者は以上です。

(平成25年10月21日)


2013年10月20日

リーグ降格制度があるサッカー

日本のサッカーJリーグは面白いリーグで、チーム数が多いゆえか優勝よりも降格を防ぐ残留争いのほうが熱を帯びる不思議なリーグになっております。

実際上位3位まではアジア・チャンピオンズ・リーグに出場できるので、Jリーグ総合優勝よりACLのほうが上位、という考え方をすればとりあえずJリーグは3位までに入っていればよいし、逆に降格制度は毎年のように変わりますが、例えば下位2位は自動的にJ2に降格するなどしますので少なくとも1年は下のリーグで下積みをつまなければならないのです。

失うものの大きさが違うのです。

思い切ってチームを改革したいならJ2からやり直す、つくり直すという方法もありだと思うのですがJ1J2を行き来する一部のチームは資金面も苦しく疲弊した厳しい運営を強いられます。

そういうことで2012年も残留争いが激化し、最終節でようやく降格2チームが決定するという状況になりましたが、その降格した2チームへのサポーターの怒りが少々度を過ぎていて的外れの部分があるのではないかと思うので敢えて書きます。


こういう場合、すぐに、監督や社長に辞めろと自称サポーターは迫りますが、辞めて責任問題が片づくなら気楽なものです。


社長をはじめクラブの経営陣やスタッフから選手に至るまで全員が同時に辞めてしまえば良いのです。

実際はそんなことはできません。


苦境で物心ともども建設的に支えるのが文字通りのサポーターだと思います。

元々の勝ち馬をミーハー心で追いかけて、負けたら罵声を浴びせて応援を止めるだけで何もしないという者は、サポーターと呼ぶに値しません。

この光景は日本における国会議員への有権者の振る舞いや、会社経営陣に対する株主の振る舞いにも似た部分があるように思いますが如何でしょうか。


降格するチームには、是非巻き返しを願います。

進歩のない者は決して勝たないのです。

負けて目覚めることが最上の道であります。

負けたのは進歩ということを軽んじ過ぎ精神論に逃げたためである。

個々人の私的な能力や潔癖にこだわって、真のチームとしての進歩を忘れていた。

敗れて目覚めなければここから這い上がる道はないということです。

そういえば、日本のプロ野球の世界はいくら断トツの最下位でも、勝率が首位打者の打率より低くてもいつも1部リーグにとどまれるという変な制度だと思います。

プロ野球も二軍以下裾野を広げないと、サッカーにお株を奪われるかもしれません。

サッカーはよくわからない筆者からは以上です。

(平成25年10月20日 木曜日)


2013年10月19日

本当の百年に一度の危機というもの

リーマン・ショックや欧州債務危機を100年に一回の危機などと喧伝する向きに本当の百年に一度の国家的危機というものは如何なるものか提示しようと思い立ちまして筆を取りました。

時は約百年前の1904年日露戦争旅順艦隊撃滅のための高地要塞攻略戦いわゆる二百三高地の戦いです。


海軍はロシア東洋艦隊の根拠地である旅順港を封鎖することに失敗し、洋上決戦も不発に終わり艦隊を繰り出して旅順港に押し込めているに過ぎない状態でした。


しかしそんな中本気になったロシア側の最新艦隊であるバルティック艦隊の日本到着を数ヶ月後に控え、とにかく先に旅順艦隊を潰しておく必要に迫られました。


バルティック艦隊との決戦の前に、当面の相手である旅順艦隊を始末しておかなければ日本の制海権は失われます。

制海権を失えば日本本土からの補給が途絶え、朝鮮半島満州に展開した陸軍30万人の将兵は飢えて死ぬのを待つばかりになってしまいます。

ここに旅順軍港を背後に持つ旅順要塞の攻略が日本軍にとっての最重要課題となりました。


しかし、旅順攻略に割いている乃木大将率いる第三軍を早く満州に北上させたい満洲軍参謀本部と、戦費調達のため早々に華々しい戦果が欲していた大本営と、旅順艦隊を洋上に誘い出すため早く封鎖を解きたかった海軍聯合艦隊が、三者三様に好き勝手言うもので、正攻法で確実に攻めるという乃木大将以下参謀部の立てた塹壕戦と坑道爆破による漸進作戦はあっけなく却下され、性急な突撃作戦に頼ることとなったのです。

結果ロシア軍の設置しているコンクリート要塞の機関銃の餌食となり10万人とも言われる将兵の損害を被りました。

第三軍の乃木大将には取りうる手段も検討する時間も十分に与えられなかったわけで、国家規模的な中間管理職の悲哀と言えましょう。


乃木大将に与えられた権限は部下に死ねといって突撃させることのみと言っても過言ではなかったと思います。

ようやく単純突撃の愚に気づき遠回りながら要塞側面の比較的防禦の薄い二百三高地を目標に変更し、そこまで補給を伸ばせる目処が付き最後の決戦でようやく山頂を占領し、旅順港を見渡し湾内艦隊に対し、遠くから運んできた榴弾砲を浴びせて撃滅します。

こうして旅順要塞攻防戦は終わりました。

その後、明治天皇崩御の際に乃木大将夫妻は自刃します。

先の日露戦争の攻防戦で夫妻の息子2名も亡くした夫妻にとってみれば、胸の支えが取れたのかもしれません。

昭和天皇は学習院の院長だった乃木大将に深い薫陶を受けたと語りました。

雨の日に登校する時は馬車に乗らずコートを着て歩くように、着物の裾が破れたら、つぎを当てておけば良いと教えられたそうです。


かようなことに思いを致しますに、100年に一度の危機とは、好むと好まざるに関わらず、当時欧米列強と何とか伍していくために日本がとらなければならなかったこのような国家的危機のようなものを言うのであって、自分でリスクを判断管理することを怠り格付機関に騙されたと騒ぐ世界中の自称プロ投資家の損失などと比べるものではないと思うのです。

零細投資家の筆者からは以上です。


2013年10月18日

「ストロー議員」ではいけない議会制民主主義制度

代議制度や選挙活動の話の続きです。

公示や告示の後は政治活動の一環としての公職選挙法の適用範囲の中で選挙活動に従事することになりますが、候補予定者が決まってくると選挙戦は実質スタートしているといってよいでしょう。

ただ最近は有権者も議員になろうとする人も双方に覚悟がないと感じることが多くなりました。


自らの考えがなく、これは考えを表明したいのだけれども様々な事情からできないのではなくのっけから考え自体がなく、ないものは当然発信することもできず、発信できないジレンマを感じることもなく、口から出るのは威勢はいいけど中身のないスローガンに絶対的、完璧、圧倒的といったオーバーな修飾語のみになっていきます。


しかしながら、衣だけの揚げ物を天ぷらと呼ぶことはできません。

例えて言うならまるでストローのように、下から上へ、右から左へ指示や方針を咀嚼せず流すだけの配管のような議員や有権者が増えたということではないでしょうか。

自らの考えの表明なく、したがって相互の議論なく、ポンと決まった党議拘束や政府決定に従うだけの起立議員や集票マシーンと化してしまっては、選挙区の有権者は起立議員にすぎない案山子(かかし)を出しているのと変わらないです。

さらに悪いことに、考えが気に入らなければ党議拘束に反して脱藩脱党して新党結成の数合わせでは何のために議員として選んだのかわかりません。


ストロー議員にストロー新党ストロー有権者、責任をもって覚悟をもって自分のリスクを張っていく者はいるのかということが非常に歯がゆいわけです。


私が言いたいのは特定の候補や政党を推薦したいのではなく、議会制民主主義の根幹といえる投票活動に対するリスペクトを持ち投票率を上げること、それからマニフェストだ公約だといった字面や冊子やキャンペーンではなく、他人に入れてくれと言われたからではなく、人物本位で自らの責任において自分の意思で投票すること、この2つです。

企業や団体、会社や事務所、研究機関や役所においても、ストロー役員やストロー上司に囲まれたら知らず知らずのうちにあなたも若い時から筋金入りのストロー社員になってしまうかもしれませんので気をつけたいものです。

中身のあるオリジナルの人生を歩みたいものです。

まだ中身が入っていないのでこれからたくさん入る予定の筆者からは以上です。

(2013年10月18日)


2013年10月17日

[おさらい]衆議院議員の選挙制度

選挙制度のおさらいです。

2013年10月時点ですが、衆議院議員の定数は480と決められています。

欠員もあるので最大480名ということですが総選挙で全員が入れ替わり現行の選挙制度(公職選挙法)で選挙区300名、比例代表180名の枠を競い合うことになっています。

ここで選挙区はすべて小選挙区であり、1つの選挙区から当選する候補者は1名しかいません。

ちょっと昔までは中選挙区と言ってもう少し広い選挙区に定員4や5といった当選者を割り当てていたので、小規模政党も何とか選挙区での当選者を出すことができました。

いつもこの中選挙区で4番手程度の当選者ながら地道に政治活動を続けてついには首相になった方までいます。

これが政治と政党の多様性だったといえばノスタルジーになりますが、結構バランス感覚と人物本位の投票活動がなされてきたという意味では懐かしい選挙制度でした。


今は、シロか黒か、右か左か、行列法律事務所のタレント議員は好きか嫌いかといった二者択一で選挙区当選者が決まってしまいます。


何しろ1人しか通りませんからいつも選挙区は血で血を洗う消耗戦に突入します。

現職の首相だろうが大臣だろうが、選挙区で人気の候補が刺客として送り込まれたら全力で戦わなければなりません。

現職の総理大臣が、総理大臣になる前段階としての衆議院議員になるための選挙で全力投入しなければならないというのは国内代表選考会ばかりが盛り上がり本戦のオリンピックの本番ではさっぱりの昨今の我が国マラソン界に似ていると思うのは筆者だけでしょうか。

さて、これではあまりにも僅差で小選挙区で敗れた候補者が浮かばれないもしくは強い地盤を持つ小選挙区の連続当選者に挑戦する対立候補者が浮かばれる敗者復活の方策はないかということで編み出された妥協案が、比例代表並立制という制度です。


これは、予め並立して小選挙区と同時に比例代表区でも立候補しておき、所属する政党の比例代表当選の枠を名簿順位によっていただくというシステムです。

ここで、比例代表候補者にはもちろん順位を付けることもできますが、衡平を期すため重複立候補者については通常同順位として、実際の順位は小選挙区における「惜敗率」によって決定されるという方式を取るのが通常です。

これにより小選挙区においてもできるだけ迫って負けることが要求されるということになります。

しかし、どうも小選挙区で落選したはずの大物議員がちゃっかり敗者復活よろしく比例で当選しているのを見ると少々複雑で、また離党や新党結成の騒ぎでよく出てくるのもこの比例区の議員だったりするところを見ると、比例復活の意義はあまり高くないとも思われます。


いろいろな制度の中から採用している現行選挙制度ですが、筆者は中選挙区制度の衡平さが気に入っています。

いつも二番手以降で敗者復活も困難な筆者からは以上です。

(平成25年10月17日)


2013年10月16日

ポピュリズムが蔓延する政治状況

これは2013年10月に買いていますが、日本もアメリカも、大政党の中の意見集約ができずに政策の舵を切れない状況に陥っています。

例えばアメリカでは、政府の歳出削減と歳入確保をしないといけないのに、大企業への減税終了(かつて法律で決めたこと)を延長しようとする勢力(共和党に多い)が国家財政を人質にとって籠城している状態です。

歳出削減と歳入確保を平行して進めるために、一定程度富裕層大企業の減税も延長しようとしている構えなのに、下院で多数を握っているのをいいことに、建設的な議論に応じようとしません。

これでは下院は存在意義もないでしょう。

しかし、この下院こそ、アメリカ国民が民主党のオバマを大統領に当選させたことの保険なのです。


絶妙なバランス感覚といえましょうが、その実、何も決められない統治機構を創りだしたことになります。

自らの右手と左手を相争わせて何が生まれるというのでしょうか。

国民の選挙行動とは常にかかる矛盾をはらんだものなのです。

日本においても、政権与党の中での意思決定により脱党者が出てしまうというのが最近の傾向です。

自民党時代には小泉改革で郵政民主化を決定した時かなりの脱党者が出ましたし(選挙での非公認・刺客の差し込み)、最近の民主党政権でも消費税増税に反対する小沢一派が50人単位で政権与党を去って行きました。

過半数割れすれすれの政権末期の民主党においてもTPP参加を表明した野田代表に付き従う勢力と、反TPP一派の溝は深いものでした。

総選挙が迫れば数多くの政党が乱立しました。

政党交付金という制度がこのような(政党要件を満たす5人以上の国会議員という)ミニ政党の乱立を招いています。

この制度をなくすことを公約に掲げれば、議員定数の削減と並んで、国民への強力なアピールになると思います。

かように、ひとつの政策決定でいちいち党が分裂していくことが国民の経済に資するとは到底思えませんので、何が譲れて何が譲れない政策・理念なのかを各党はもう少し熟慮すべきではないでしょうか。

各党首には、どうか4年に1度の選挙互助会ではなく、政策決定機関である政党の矜持を持ってもらいたいものです。

(平成25年10月16日)


2013年10月15日

つまらない話を長々と

大手家電メーカーの収支改善策が発表されました。

しかしどうしてCFO(最高財務責任者)の話ってこんなにつまらないのでしょうか。

それは徹頭徹尾カネカネカネであり、言葉はフリーキャッシュフローだの減損回避だの事業売却による現金確保だの借入金圧縮だの財務格付維持だの難しい言葉だらけですが、要するに会社として社会に何を打ち出せるのか、そうして従業員の雇用を守って生きがいを作り出すかという視点がすっぽりさっくりないからでしょう。

のっけから1万人規模の人員削減、構造改革費用という(特別損失)に計上するので織り込み済だという説明です。


涙の一粒も流してほしいものです。

自らが費用をかけて採用して育てた社員をまた費用をかけて辞めさせるそうです。

彼らが働いて儲けられる事業を見つけるのが先でしょうに。

経営者には深夜労働もないのですからPPTの資料作りよりも収益を確保する方策を考えてもらいたいものです。

また、手塩にかけた事業部門の売却によりキャッシュを確保するとのことです。

事業部門の切り売りは営業利益率5%の達成如何で決めるとのことですが、いつの期間の利益率を尺度として用いるのでしょうか。

少し前まで液晶テレビで世界の先頭を走っていた家電メーカーの数年前の決算を見てみれば、これ以上ない利益率だったはずです。

失敗は、液晶テレビ工場の設備投資の切り上げ時を誤ったことであり、期間利益が少ないからではないのです。

事業の見直しに、今時点だけの成績を当てはめるのは大学入試の結果だけで人間のその後の活躍発展も切り落としてしまうことに似ています。

そっちの方が説明は楽でしょうが、ますます事業転換をする機会が失われていきます。

日本経済を牽引してきた会社がこのような財務屋に牛耳られることになってしまったのは残念です。

普段から自らを変え続ける企業努力を続けることが大切なのでしょう。

創業からの起業家精神や前垂れ精神がいつしか失われ、画一的なブランド構築が目立つようになってきました。

世界最大の単一スマホメーカーにもその兆候が見られますが、その先をずっと行っているのかもしれません。

アップルじゃなくてソニーやパナソニックの製品を買いたいと願う筆者からは以上です。

(平成25年10月15日)



2013年10月14日

社会を作って協力することは効用が大きいのか

社会を作って協力することにより自らの生存可能性を上げるという遺伝子的アプローチが少し前から流行ってきています。

例えば社会を作るメスと単独で巣作りするメスが共存するある蜂の巣で調べたところ、複数の、メスであるけれども生殖能力のない働き蜂が協力すると幼虫の生存率が大幅に上昇し、働き蜂たちは自分の母親であり生殖能力のある女王蜂を経由して、単独のメスよりも多く自分のものに近い間接的な遺伝子を弟や妹蜂を経由して残せる確率が高いことが確認されてきています。

結果として協力の大きな利益により各個体が得をするので、社会が維持されることが説明がつくといった論調です。

これまでの進化生物学の開祖ダーウィンの自然選択説は、残す子供の数がより多くなる性質が進化することだと定義しています。

しかしダーウィンは、昆虫の一部の社会を作る蜂や蟻(白蟻を含む)に見られる、自分で子を産まず女王のために働く女子という種類を持つ種が自らの子を産まないにも関わらずなぜ自然選択により進化できたのかわからないという疑問を残して世を去ったわけです。

この疑問に対して、今のところは社会を作ると自分で子を産まなくても母親である女王の残す子供の数が増え、母親経由で弟妹に伝わるワーカーの遺伝子量が増えるからだという理論的な説明で一応の解を与えていますが、この問題はヒトの社会にまで共通する社会システムの進化機構の重要な未解明問題として、長い間実証検証が待たれているものです。

実際の蜂や蟻の社会において、このような協力による利便向上が起こっている研究が進められています。

情けは人の為ならずということです。

さらに進んでヒトを含むさまざまな生物に見られる社会的協力の維持機構を、社会参加のために参加個体が支払う社会構築のコスト(社会的人間なら税金、蜂なら直接産仔数の減少)と、社会参加により得られる参加個体の利益の観点から理解することで、永続的な協力がいかにして可能になるかが明らかになることまでが期待されています。

実をいうと蟻や蜂の集団は個の集まりというよりほとんどクローンの集まりです。

オスが染色体が一組しかなく、アリやハチの巣の中は人間と比較するとクローンだらけであり、一つの巣が一つの「個体」であると考えれば分かりやすいことになります。

女王が卵子役、オスが精子役、働きアリ・働きハチが体細胞役、ということになります。色々な考え方による生命へのアプローチが進んでいます。

このように考えますと、人類みな兄弟という感じがしてきますから不思議です。

特に日本人においては、かなり少数の個体群から今の1億2,000万人まで増えたそうですで、世界的にも稀有な事例と言えそうです。

難解な文章になりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

こちらからは以上です。

(平成25年10月14日)


2013年10月13日

浪人はリスクであるという考え方

ドラフト会議にしても、高校大学受験にしても、就職試験にしても、全て浪人というのはリスクであります。

これは手前の1年を無駄にしたわけではないからです。

社会人にしてもプロ野球選手にしても、最も脂の乗った時期すなわち引退数歩手前の地位や肩書きや給料が最も高いわけでして、この大事な一年が先に到達してしまうという点で、有体に言えば最後の1年の年収が失われると考えなければならないのです。

つまりプロ野球なら引退前年の年俸を失うのに等しく、サラリーマンなら、最後の(会長社長で終わるか窓際か半沢直樹で流行りの出向で終わるかは別にして)1年の給料を失うことになるのです。

こうして考えると、とにかく早く社会人デビューしておいたほうがよさそうです。

飛び級制度があるのならとにかく早く大卒になってしまったほうがいいし、プロ野球選手になりたいならば高卒ルーキーで行くべきです。

浪人は一年足踏みする以上に先の人生の先食いであることを認識して、一瞬を大切に生きてもらいたいと思います。

こだわるのも大切ですが、意中の球団からの指名を受けられなくても、第一志望の大学に合格しなくても、とにかくそれはそれとしてステージを上げておくというのも合理的な選択なのです。

好きなものは真っ先に食べてしまう早食いの筆者からは以上です。

(平成25年10月13日)


2013年10月12日

ドラフト会議@2012年の事例を振り返り

プロ野球の新人選択会議、通称ドラフト会議の季節になってきました。

この記事は2013年10月に書かれたものです。


2012年冬のドラフト会議で、興味深い事例がありました。

東京進撃の巨人軍の一位指名を受けた選手の所属には、「東都大学」と表示されていましたが正確ではなかった、という事例です。

この選手は2011年冬のドラフトで確かに北の国から球団に1位指名された「東都大学野球部に在籍する大学生」だったはずですが、1年後の現在は同大学の「野球部員」ではありません。

ですので学生野球という制約もありません。

プロ志望届を出す必要すらないのです。

ここで、仮に大学や高校の現役野球部員の選手について、進撃の巨人以外の球団には行きたくないだの、他球団の指名ならば北米野球リーグに行くなどの同野球部の監督発言があった場合は非常な問題ということになります。


しかしながら、1年後の現時点においては大学野球部としては、厳密に支配権の及ばない単なる帰宅部の学生についてそこまで言う義理も義務も何もないわけです。

一介の帰宅部あるいは野球サークル所属に過ぎない「留年の」学生について、なんと驚きのプロ野球球団の1位
指名がかかっただけに過ぎないのです。

ですので、「大学野球部所属」と誤認されるような表示は厳に慎むべきだと思うのです

大学野球連盟に登録することはできない学生(留年学生)で、練習試合を含む対外試合は一切出場できない学生野球協会の管轄外の学生に対する発言に過ぎず、同監督にはプロ野球機構からの指導もできないという地位を大いに「利用」したわけですから、その程度の「地位」であることを表示しなければフェアではありません。


したがいまして、この事例でいいますと、当該選手の所属は「東都大学」では決してなく、「所属なし」と書くべきであった、ということです。

本件は、全体としてみれば、本事例はドラフト制度に対する重大な挑戦行為であり、筆者はファンを含むプロ野球界全体の質の向上のためにもこのような抜け道は塞いでおくべきだと考えています。

来年こそドラフト指名がかかることを期待してやまない筆者からは以上です。

(平成25年10月12日)


2013年10月11日

キャッシングとローンの違い

キャッシングとローンとの違いは何でしょうか。

キャッシングは小口でローンは大口であるというのもありますが、より明確な区分は返済方法にあると思います。

ローンは元利均等返済か元金均等返済の違いはありますが、将来の複数回の各返済日において一回の返済額が決まってくる方式で一括返済は特約の場合が多いです。


一方、キャッシングの方は1ヶ月くらいの短い期間で一旦キャッシングして借りたお金の一括返済を行う場合が多くなります。


返済は借り換えといって、同額+利息分をまたキャッシングするという方式が一般的になります

つまり1ヶ月毎に借り直していくということです。

これは、返済できなければ雪だるま式に利息が元本に加わっていくことにもなりかねませんので気をつけなければなりません。

返済について自分でしっかりと予定を立てておかないと、計画的に返済できなくなります。


実質的には1ヶ月毎の借入をして返済をしつづけるということになりますので元金が減りにくいのです。

元本は減りにくいし利息も含めて「借り直す」ことが簡単にできてしまうのがメリットでありデメリットにもなります。

そもそも元金残高がいくらであるのかも判りづらいですので、
あくまでもキャッシングは一過性のものという理解でご利用下さい。

まとまった額のキャッシング残高がある場合、長期のローンに振り替えて計画的な返済プランに仕切りなおしたほうがよさそうです。

お金を借りる、お金を投資するといったリテラシーの強化が待たれます。

お金のことには詳しいですが、決してお金持ちではない筆者からは以上です。

(平成25年10月11日 火曜日)