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2015年11月25日

民泊という言葉が生まれてなんでもシェアするという経済圏が登場した話


都内の高層ホテルからの眺め


おはようございます。

2015年11月の記事です。

Airbnb(エアバンブではなくエアビーエヌビーと読むらしい)は、かのリーマンショックが起こった2008年にアメリカのカルフォルニア州サンフランシスコで創業し、瞬く間に全世界に広がった事実上の宿泊マッチングサービスです。

こうした業態を、日本語では「民泊」と呼んでいるようです。

しかしながら、同社のホームページには、同社が提供する機能について、少なくとも日本語サイト上は「Airbnbは、世界中のユニークな宿泊施設をネットや携帯やタブレットで掲載・発見・予約できる信頼性の高いコミュニティー・マーケットプレイスです」などという、よくわからない表記にとどまっています。

これは、日本に限って申し上げますと、日本には旅館業法というれっきとした業法上の規制があり、この旅館業法に抵触するか非常にグレーであるからと言えます。

すなわち、旅館業法においては、(1)宿泊料を収受し、(2)人(自然人)を宿泊させ、(3)これを営業として行うことを「旅館業」と定義し規制の対象としています。

より端的に申し上げますと、Airbnbが提供する事実上の宿泊マッチングサービスを利用して宿を提供する者が、(1)宿泊料を収受し、(2)人(自然人)を宿泊させていることは議論の余地はないと思うのですが、個人が個人宅を貸し出している場合に、そのままそれが(3)営業に該当するかというところが大変難しいところなのです。

そして、「営業」の定義は法令上明確ではありません。

そして、さまざまな◯◯業法に関する判例の積み上げを見ますと、営業とは「反復継続の意思」をもって「業」として行うもの、という定義がなされており、ある行為が営業に当たるか否かの判断基準として、(ア)社会通念上「事業の遂行」とみることができるか、(イ)不特定多数の者を相手に行われているか等を比較考慮するとなっています。

それでも、いろいろと書きましたがやはり直感的に白タクと同じく「反復継続の意思」なしとはさすがに言い切れないところですので、限りなく黒に近いグレーと言われているということになります。

このまま、旅館業法の網を外れたままで何らの法的なガイドラインなきままの事実上の巨大個人取引市場を放置しては、国としては示しがつかないどころか、施設を利用した旅行者と部屋の提供者との間でトラブルが起きたり、そして何よりも提供者の所得税や宿泊者の宿泊税が適切に徴収されないという問題に直結します。

新たなルール作りが待たれます。

イノベーションは素晴らしいのですが、何事もバランスも大切なのだと思います。

実はそもそも出不精で、枕が変わると眠れない小心者の筆者からは以上です。

(平成27年11月25日 水曜日)