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2017年4月1日

銀行の出資規制緩和による経済活性化策は成功するかどうかを考える話



金融庁が銀行による事業会社に対する出資の規制を大幅緩和するという案が検討されているということです。

銀行法を改正し5%としてきた出資比率の上限を見直すとのことです。

一気に20%程度に上げる案も出ているそうです。

特に、創業間もないベンチャー企業や経営再建中の企業の株式を銀行が持てるようにしたいということなのですが、政策意図に反し大企業に対する株式持ち合い営業になっていまうような気がします。


銀行はお金を預けている預金者に説明のつかないことは原則できない


経営再建中の企業の株式を直接銀行が持つことはなかなかできません。


預金者に説明がつかないからです。

貸した金はきちんと最後まで返してもらわなければ困りますので、経営再建企業の株式などを持って資金が固定されるのは大変なことなのです。

逆に融資先として優良な企業に対しては、実は銀行側の立場が弱い場合も多いので営業の見返りとして安定株主として当該会社の株式を持つということも多いのです。

世界最大の自動車会社や世界有数の高炉メーカーのような大企業に地方銀行までが列をなして株を持たせてくださいとお願いして回るのが目に見えるようです。

そもそも預金という特権で集めた金を、安易に企業の株式出資に使えるというのはいかがなものかと思います。

行き過ぎた株式投資を認めるならば預金金融機関としての特権を返上してノンバンクになるべきだというのが筆者の思うところでもあります。

銀行出身の筆者からは以上です。

(平成29年4月1日)