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2017年5月4日

日本のメガバンクの基幹系システムが遂にリニューアルされたという話




日本の金融業界において、戦後から2000年代のはじめまで存在していた都市銀行がいくつかのグループでまとまり、メガバンクなるものが生まれた時、その一つの青色のメガバンクの誕生は大規模なシステムトラブルとともにありました。

そのシステム障害の対応と復旧、顧客への謝罪に最前線で従事したうちの一人が筆者でありましたが、そのような筆者にとってようやく胸の支えがおりたようなニュースがありましたのでご報告いたします。

遂に、かのメガバンクの基幹系システムがリニューアルされるというのです。

新システム、といいましてもいつから新システムと言い続けてきたのかもはや覚えがないくらい昔からのことでしたが、とにかく旧行から引き継いだシステム群をつないだだけの仮設システムではなく、ようやく一つの銀行にふさわしい一つの設計思想から生まれた一つのシステムを持てるというのは、ようやくとはいえ大変嬉しいものです。

2002年の統合から、足掛け15年。

2017年にようやく発表の運びとなりました。


新システムは2017年に完成し順次本番データ入替えの模様


銀行持ち株会社のフィナンシャルグループ(FG)が発表したところによりますと、開発中の新システムは2017年夏に完成とのことです。

そもそも旧行3行が2002年に持ち株会社形式経営統合して発足したフィナンシャルグループは、ついに顧客向け自行システムを統一できます。
 
これまで、統合直後の2002年、及び大きなものでは2011年で大規模なシステムトラブルを起こしてしまいました。

特に2002年のものは、その後の銀行統合やシステム変更におけるリスクを満天下に知らしめたということで経済史にも顕著な事例として記憶されておりまして、同グループにとってシステム統一は最大かつもっとも完遂困難な経営課題でした。

数度にわたる開発延期により、想定以上のコストと人件費をかけましたが、収益面での圧迫以上に、そもそもの銀行業としての安定稼働につきまとっていたシステムリスクを一定以上下げることができることになりそうです。

しかしながら、現行のシステムから新システムへのデータ以降という難関が待ち構えており、今後もますます慎重な運営が求められそうです。

かのシステムトラブルの渦中にいた者としては、この新システム開発に関わった方々にお礼を申し上げ、正式稼働の暁にはお祝いに駆けつけたいと考えております。

かつては銀行員、そしてシステム屋、コンサルを経て今はビルメン王に向け修行中の筆者からは以上です。

(平成29年5月4日 金曜日)