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2017年5月9日

日本の金融業界はもっと情報でお金をもらうようにした方が良いと思う




2017年5月の記事です。

金融庁長官の金融改革の音頭によって、さまざまな業界からの反応がなされておりますが、日本の金融機関が作って売っている金融商品がいまひとつのように思えるのは、そもそも、その金融商品や金融サービスについて付随する情報について、対価をびた一文支払うことがないという日本独特の文化が根源的問題として横たわっているように思うのです。

例えば外資系銀行において、預金口座を開設した時は、口座維持管理手数料を徴収するのが普通です。

預金口座を維持するシステムコストもかかれば、ロックを破られないように安全性を担保したり、口座を管理するための要員を充てないといけませんから当然のことなのです。

預金口座という、金融商品(もしくはサービス)を売っているわけですから、当然こうなるのが海外の常識です。

しかるに日本ではそうではありません。

無料であることは大前提で、さらに預金や投資信託、住宅ローンを積めば積むほど、時間外ATM手数料が無料になったり、送金手数料が月7回まで無料になったりするというサービス過剰ぶりなのです。

本来金子を徴収してしかるべきサービスや情報の対価を他の(高額)商品の販売単価にこっそり忍ばせ織り込んで設定していることで、その(高額)商品の優位性が損なわれるという事例がそこかしこで起こっているわけです。

例えば、手数料や信託報酬が非常に高く見える投資信託などがあります。

パフォーマンスを上げるためには手間をかけなければならず、例えばプログラムによる機械的高速売買を繰り返すようなファンドの場合、その自動売買AIの開発運用コストが乗っかってきますので、その点ではわかるのですが、逆に高い手数料を得るべく推奨ファンドとして売りあるくといった話にも繋がってくるのです。

さらに、こうした手数料や信託報酬の高い金融商品を売りあるくことで得られた釣果収益を、NISAといったいわゆる低額で儲からない商品の管理コストに流れているという点は見逃せません。

不採算で小口な事業を当局が事実上義務付けてしまうことにより、結果的に高額手数料金融商品の推奨助長に繋がっているようにも思えてしまうのです。

やはり、それなりの情報や手間のかかるサービスには、そのサービス部分のみでも手数料やフィーを都度支払うという方式、いわゆるアンバンドリング(業務執行と情報サービスの提供をあえて分けて、それぞれのサービス価格を明示するやり方)が積極的に進められておりますが、どんぶり勘定の好きな日本人の特性なのか、なかなかそうした取り組みは積極的に進められていないようです。



サービスにはチップで対応するのがマナー


海外にいっても、気持ちのよいおもてなしを受けることも可能です。

しかし、きちんとしたおもてなしやサービスを受けたら必ずチップでお返しするというのが基本でして、これをもってサービス部分の分離独立が図られているのです。

いくらいいサーブを受けても、食べるものは一緒とばかりウエイターやウエイトレスに対して冷淡な態度を取れば、回り回って日本国民全体の不人気になりかねないので注意が必要だと思います。

自分で情報を取れる人は投資信託など買わずに個別株でポートフォリオを組めばいいし、それだけ自前の運用になりますのでリスクも高く、売りぬけるタイミングを逃すとずるずる下がることになるわけです。

とにかく、日本の金融機関(特に銀行)に対し、こういった合理的な価格形成による商品設計が広がることを期待したいと思います。

こちらからは以上です。

(平成29年5月9日 火曜日)