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2017年7月18日

ノードストロームが実践する顧客本位の考え方の徹底でアマゾンに勝つ




2017年7月の、なかなかモノが売れない時代の記事です。

メーシーズなど、アメリカのデパート業界や三越伊勢丹などの日本の店頭販売から長い歴史を持つ百貨店業界が、IT企業の(要するにアマゾンの)驚異に怯えて売り上げを低迷させている中、一人気を吐く驚異のデパートがアメリカにあります。

その名はノードストローム。

売り上げを今でも伸ばし、アメリカで尊敬される企業ランキングの常連として君臨しています。

同社のポリシーはカスタマーファースト(顧客第一主義)です。

同社には、伝説的な顧客とのストーリーを紡いだ、ノーディー(ノードストロームで働く関係者)たちの英雄的な逸話がたくさんあります。

その中でも、最も有名なのが、ノードストロームアラスカ支店のスノータイヤのお話でしょう。

ある日、ノードストロームのアラスカ支店に、年寄りがボロボロになったスノータイヤ2本を持ってきます。

カウンターにボロボロになったタイヤを置いて、数年前、ここでタイヤを買ったんだけど、気に入らないから返品したい、というのです。

ノードストロームのアラスカ支店では、タイヤを売ったことはありません。

しかし、年寄りのお客様はいやここで買ったとおっしゃいます。

確かに、ノードストロームのアラスカ支店の近くのタイヤ店が昔あって、ここで買ったとはそういうことかもしれません。


顧客第一主義の実践と伝説の誕生



そこで、応対した女性新人の販売担当社員は即座に判断しました。

地元のタイヤ店に電話をかけ、中古タイヤ市場の適正相場を聞き出し、合計額を提案して返金に応じ、そしてそのタイヤ2本を引き取ったのです。

この取引において、ノードストローム側に適切な利潤が落ちたかどうか、それは大した問題ではありません。

この逸話で少なくとも同社の「顧客第一主義」というポリシーは守られたのです。

そのほかにもノーディーたちが紡ぐ伝説には枚挙にいとまはありません。

午後いちに出席する大事な会合に着ていくスーツにアイロンをかけてくれた、冬の寒い駐車場にあらかじめ車のエンジンをかけてあたためておいてくれた、ホームレスの女性が入店した時にも従業員は笑顔で試着を勧めた、といった伝説は、その様子を知り得た他のお客、たとえば神父が見かけて、そのことを説教先の各地で伝えるといった手段で広く世界中に広まります。

こうして広まった結果、このようなブログでも取り上げることになるのです。

こうしたノードストロームの顧客サービスは、ひとつひとつが伝説でありノーディーと称される彼らノードストロームで働く人々の誇りになっているのです。

ノードストロームでは、同社で買った商品にはいつでも返品に応じると公言しています。

ノードストロームで働くことになる人に贈られる一枚のカードを紹介して、今日の記事の終わりとします。

ノードストロームのお店にいつか行ってみたい筆者からは以上です。

ノードストローム従業員ハンドブック(Nordstrom's Employee Handbook)

WELCOME TO NORDSTROM

We're glad to have you with our Company.
Our number one goal is to provide outstanding customer service.
Set both your personal and professional goals high.
We have great confidence in your ability to achieve them.

Nordstrom Rules: Rule #1: Use good judgment in all situations.
There will be no additional rules.

Please feel free to ask your department manager, store manager, or division general manager any question at any time.

ノードストロームへようこそ(意訳)

私たちの会社へようこそ。
私たちの一番の目標は、お客様に格段のサービスを提供することです。
理想は個人的にも社員としても高く持ちましょう。
あなたにはできると私たちは確信します。

ノードストロームの唯一の規則:いかなる場面でも判断力を活用して下さい。その他はありません。いつでも関係者に気軽に問い合わせてください。

(平成29年7月18日 火曜日)