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2017年8月14日

金鉱が発見された時に一番儲けたのはジーンズメーカーだったという故事に習った話

リニアモーターカーにもモーターが使われています




おはようございます。

2017年8月の記事です。

本日は稀代の経営者にして今もその大構想を実現に向けて爆走している京都の生んだ大経営者である日本電産創業者(現在会長兼社長)である永守重信さんについて紹介したいと思います。

日本人長者番付での常連で、2017年時点での総資産額は35億ドル(約3890億円)と言われます。

2017年、米フォーブスが発表したランキングにも登場しています。

さて、この永守社長が率いる売り上げ1兆円企業の日本電産という会社、一言で言えば「モーター製造販売」の会社です。

モーターというとなんだかニッチな感じがしますが、さにあらず。

現在の日本の家庭あたり、何個のモーターが動いていると思いますでしょうか。

15個だそうです。

世界で最も、機械化省力化が進んでいるであろう米国は30個。

そして、中国では4個だということです。

こう考えますと、必ず歴史は繰り返しますから、中国といった巨大なマーケットにモーターを売り込む余地は十分にある、そんな言い方ではなく間違いなくモーターの供給が追いつかなくなるという未来予想図が取れます。

日本電産は、この、今ひとつ学生にも人気がないモーターという技術分野について、既存の教育では持たないと判断し、自ら京都大学に冠講座を寄付し(年間2億円)、京都学園大学には新設する工学部に200億円以上の私財を投入し、近く同大学の理事長に就任するということです。

何が狙いかというと、理学部や工学部に進学する技術者や研究者、エンジニアの卵に、モーター研究分野という文明発展に必須の機能を教え込みたいということなのです。


AIやロボットドローンが世界を変えるというがモーターがなければ何一つ動かない


永守社長の問題意識は明確です。

社長が描く大きな構想として、まず前提にある世界観は、10年後には誰もが叫ぶようになるリスクだと言います。

日本電産は、1973年に永守氏が操業してモーターで世界トップメーカーになり、世界中のあらゆる同業周辺他社で買収したところを黒字化し、成長してきました。

今、AIやロボット、ドローンといった機械工学が世界を変えるという風潮になってきています。

EV(電気自動車)、HV(ハイブリット自動車)といった生活の中に必要となる高機能な電子機械が活躍する場はますます増えることでしょう。

しかしながら、こうしたAIや人工知能、ソフトウェアといった華々しい産業研究分野を実地に落とすところで必ず必要となるモーターについての基礎研究を行う研究者や技術者が、全く育たなくなってきているというのです。

学生たち、特に日本の学生たちは、モーターがEVやドローンやロボットといった未来の産業を作るものの基礎にあるという単純な事実に気づいていません。

教育とはトレンドですから、それは結構なのですが、まさに金鉱が発見された時に一番のビジネスチャンスはこうした鉱夫にジーンズを売った会社に訪れた、といった話にあるように、そうした産業に必須となる古くからの技術進歩分野が一番必要とされているのです。

にもかかわらず、モーターは既存の大学学部では人気がないようなので、仕方なく同社では同社に気の利いた才能のある研究者の卵を入社させ、同社で研究のやり方をおしえるところから始めているそうです。



それでは世界的なモーター供給不足に耐えられない



しかし、それでは間に合わないのです。

ですので、大学新設についてのハードルがここまで高くなってしまった以上、既存の大学に学部を新設することで、自社に必要なモーターに通暁した研究者技術者を養成しようとしているのです。

それだけではありません。

2014年には永守財団を設立し、永守賞を創設し、画期的な技術開発をしたモーター研究者を顕彰しています。

人間ここまで自分でやるということを徹底すると、どこまでも行けるものだと見上げるような気が致しました。

しかしながら、永守社長のやっていることは非常に簡単なことです。

毎日、いつも持ち歩く手帳に「明日やること」を20~30項目書きます。

その項目を順番にやったら消していって一日が終わるそうです。

出張だろうが土日だろうが、年末年始だろうがかならず明日の計画を手帳に書いて、そしてそれを決めた通りピシッとやる、それだけだそうです。

目標設定と心構えさえあればどこまでも行ける、お手本のような例だと思います。

さて、日々目標の設定に余念がありませんが、いつも予定外の飲み会を入れ込んでしまって先送りが得意な筆者からの紹介は以上です。

(平成29年8月14日 月曜日)