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2017年9月28日

なにごとも原典に当たって調べたり考えたりすることが大切だと思う話




おはようございます。

2017年9月の記事です。

本日、衆議院が国会召集冒頭で解散されました。

事実上の選挙戦に入り、総選挙は2017年10月22日(日)だそうです。

それにしても、いわゆる自民党と社会党の55年体制という言葉が中学校の教科書に載るくらいに歴史の彼方に記録され、それから政治マニアを自認する筆者ですら覚え切らない、数えられないくらいの政党が生まれては消え、集合離合統合合流分裂離党に雲散霧消しながら流れていきました。

今回も、新しい衣替え政党が生まれるような気配ですが、設立する人、我先に合流する人それぞれどこか昔から見たことがある顔であるような気もするのも面白いところです。

現在の所属政党の前に、履歴書よろしく過去の渡り歩いてきた政党を列挙しておかないと、正しい情報が有権者たる国民に伝わらないのではないかなどと思っております。

マネーロンダリングが禁止されるのと同じ趣旨で、またブロックチェーンという世界中の分散システム上でデータや情報の履歴管理を行うことのできる仕組みも構築されているのですから、日本の政治という最も国民の向かう方向づけを行う議員を選ぶ際にはより広く候補者の情報が開示されて欲しいと思っています。



日本国憲法の原文



さて、そんな中ですが、今回は原典に当たるということが大切だという話をしたいと思います。

大学での憲法学のゼミにおきましても、まずは日本国憲法なら憲法の本文を読み込むことから始めないと、いきなり学説や討論に飛んでも基礎基本のない生兵法のごとく、実り少ないものとなること請け合いです。

日本国憲法は、その第1章に「天皇」と定めて、第1条から第8条について、天皇の地位や権利能力といった基本原則を定めています。

不思議と、現在言われている改憲の話になると9条(戦力不保持)や96条(改正)といった条項が論点となると自動的に言われるようですが、例えば改憲論者が第1章丸ごと削除というのを主張してもよいように思いますし、逆に、護憲論者のうち先鋭的な集団は、天皇制を否定したいと綱領で定めているようなので、むしろ積極的に「改憲」論者になるべきなのです。

この例に見られるように、原典の日本国憲法に何が書いてあるのか、それをよく踏まえないまま、改憲だ護憲だと主張するのは、少し滑稽な気すらするのです。

少しだけ補足しますと、日本国憲法は、その前文に理念を定め、具体的な条文を束ねる章をいくつか設けました。

当然、文章の体裁として、最初の方に出てくる章や条文の方がより大切であるということで組まれているはずですので、第1章天皇に始まり、第2章の戦争放棄、第3章にいたって国民の権利と義務について定めるという順番になっているのはその通りのことを言っているのではないかと考えております。

第1章において、天皇を軸に、日本国をどのように運営していくのかの基本的な仕組みが網羅されています。

すなわち、原文に当たりますと以下のように解説できます。

第一章 天皇

第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

(国民主権原則を述べて天皇は象徴だと宣言)

第二条  皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

(世襲は憲法上明文で規定される。単に世襲議員は悪いという論調は憲法との齟齬をきちんと説明する必要あり)

第三条  天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

(内閣が全責任を負い、天皇は無答責)

第四条  天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

(国政参加権はない。選挙権も被選挙権も当然なし。ここは基本的人権の重大かつ決定的な例外)

○2  天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

(他の皇族の方々と分担して告示に関する行為=公務をされています)

第五条  皇室典範 の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

(天皇の退位に関する特別法で今回の譲位は対応し、摂政の制度は用いませんでし)

第六条  天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
○2  天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

(総理大臣と最高裁判所長官は、天皇が任命する)

という風になります。

さて、この天皇に助言と承認を与える内閣を束ねる内閣総理大臣を指名するための、国会議員を選ぶための選挙が行われるというわけです。

やはり選挙にはいくべきです。

国民の民度を超える代議士は生まれないという言葉もあります。

そんなことを考えた解散日当日の記事は以上です。

(平成29年9月28日 木曜日)