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2017年11月3日

価格破壊や消費者の意識向上、テクノロジーによる売り方の急激な変化





おはようございます。

2017年11月の記事です。

銀行大手のみずほフィナンシャルグループや、百貨店大手の三越伊勢丹グループが、大規模な人員整理(リストラ)を計画しているということですが、こうした、これまでの収益構造を急速に侵食された「変われない企業」たちが大きな曲がり角を迎えています。

いろいろな産業、これまで大きな収益を得ていた例えば金融、教育、自動車、旅行業界などなどにおいて、同じような産業の構造変化がものすごいスピードで起こってきていると思うのです。

そして、これまでは高度な産業と思われていて参入障壁が高いと思われていた、医療や財務経理、そして法律といった専門業においても、それから個別の製品生産を行うメーカー(製造業)においても、こうした構造変化の波が襲うのはおそらく不可避でありましょう。



どういった変化なのか



まず、商品やサービスの販売価格がすぐ下がってしまいます。

商品製品がコモディティ化する、とでも申しましょうか。

例えばPCや洋服、車といった製品や商品は、ある一定の値段がついていてそれがブランドでした。

しかし、服の世界でユニクロが台頭したように、あらゆる業界でアウトレットやPBブランドが浸透してくると、こうしたブランド維持による価格帯の高止まりが極めて難しくなってしまいます。

純粋に、商品やサービスの中身を丸裸にされて、それに応じた値付けがされてしまうのです。

消費者の志向は、ブランドではなく、コストパフォーマンスに急速にシフトしてしまい、そしてそれが元に戻ることはなかなかありません。

車でも、ヤマダ電機が家電っぽく100万円を切るEV(電気自動車)を自社責任で製造販売すると発表していますし、現に4Kテレビなどはパナソニックやソニー、東芝やシャープといった家電メーカーの先を行って大量生産を行い、販売価格5万円程度の商品として大量リリースしてしまいました。

コンビニに行っても、セブンイレブンPBブランドの商品の方が、既存ブランドよりずっと安くてそれでいて一定の品質を確保していると消費者に認知され、そして消費者はそっちの方を買って行きます。

実は、商品ごとの利益率はPBブランドの方が高いかもしれないのです。

しかし、消費者は小売業としてのセブンイレブンと製造メーカーそれぞれの利幅が乗っている既存ブランドの商品よりも、セブンイレブンに一括片寄されて価格が抑えられているこうしたPB商品の「構造」を一瞬で見抜いてこちらの方がお得だと買って行く、このようなことが世界中のあらゆる場所で起こっているのです。

こうした動き、実際に起こっている現場での判断ひとつひとつは、とても小さなことです。

しかし、小さなことが積もり積もって大きな組織を食う、そうした急速な時代の変化を感じざるを得ません。

私たちは、目の前にそびえ立つ巨木につまづくのではなく、地を這うような小さな蔓につまづいて転びます。

ほんの少しの言い訳や責任逃れ、そして先延ばしなどを繰り返して来た結果、巨木の中は空洞になり、そして一気に倒れるのです。

成功も失敗も、その最大の原因はわかっているのに行動しないこと、これに尽きるのではないかと思った次第です。

価格破壊や消費者の意識向上、テクノロジーによる売り方の急激な変化といったキーワードは、どの業界でも当てはまると思います。

しかしながら、ある組織が強固であればあるほど、「変わりたくない人」「変えたくない人」が集まっている組織であるとも言え、そうした組織が競争する不利をなんとか振り払うために大規模なリストラに着手する、そのような流れになっているように思えてなりません。

残念ながら大企業や名の通った企業には、どう採用でカッコいいことを主張しようが、やっぱり安定が好きな人たちがこぞって集まってしまうという傾向があります。

しかし、安定が好きというのは変わりたくない人ということと限りなく近く、競争優位を維持するためにはものすごく不利にもなってしまうということなのです。

これまで必死に人を集めて組織を作り、勝てる「形」「型」を作り上げて来たのに、そうしたある意味大変「優秀な」人たちを大量に抱え込んでいるということ自体がこれから勝てる可能性や生き残る可能性を狭めてしまうという二律背反な世界なのです。

世界は残酷ですが、それゆえに可能性に満ちている。

そのようにも感じました。

今日は詩人な感じの筆者からは以上です。

(平成29年11月3日 金曜日)