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2014年5月7日

株主同士のコミュニケーションの不足が招く所有と経営の分離の問題点

切り株





おはようございます。

2014年5月の株主関係に関する配信記事です。

所有と経営の分離とは、大規模な事業を株式会社形態を取って行うときに、株主たる会社の所有者が専門的知見のある経営者を会社経営の代理人として選任し、その経営者のノウハウを活用して社業を発展させつつ、必要な評価や査定を行い、生殺与奪の権を持って適宜経営者の入れ替えも行うという経営の方式です。

しかしながら、昨今では多くの上場大企業の株主が広く分散しすぎてしまい、本来株主の代理人に過ぎない立場である経営者が会社全体を[良くない意味で]支配する「所有不在による経営の分離」が広がっていると識者らによって警告されています。

株主の議決権が集約されないため、一般株主の意見は拡散し、株主間のコーディネーションや協調行動が見られないのです。




株主同士で話し合うとは現実には非常に困難




見られないのは理由があって、こうした株主間の連携というのにはコストがかかるのです。

加えて会社の経営がうまく行っているかどうかを監視するのにはこれまた多額のコストがかかります。

経営方針と企業価値(将来価値)を把握することだと一言で言ってしまえば簡単ですが、会社を知るというのは生半可なことではできません。

提供商品やサービス、社員や事業所などの必要な情報を収集するだけで大変ですし、それを分析することはもっと大変なのです(経営の教科書ではモニタリングコストなどと言います)。

そういうわけで、オーナー企業ではない上場大企業の社長やCEOの中に、ともすれば株主の方を向いていないように見える態度や心構えでその地位に居座っているように見受けられるものが仮にいた場合、その会社はかような「所有不在による経営の分離」状態に陥っていることが考えられます。

株式投資を考える際にはこうした視点も大切になります。

飲み会では「よっ、社長!」「大統領!」と言っているだけの筆者からは以上です。

(平成26年5月7日 最終更新:平成28年5月7日 土曜日)

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100年企業はウミガメ並みの生き残り確率なので大切に扱うべきだという話です