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2015年5月1日

21世紀のスポーツ漫画の一番の特徴はリアリティを追求している点か

星飛雄馬




おはようございます。

2015年5月最初のスポーツ漫画に関する配信記事です。

いつも漫画ばっかり読んでいる筆者です。

さて週刊少年マガジン(講談社)といえば、週刊少年ジャンプ(集英社)に並ぶ大手少年漫画誌です。

休日に近くのファストフード店に珈琲を飲みに行った時に、その週刊少年ジャンプとのタイアップ企画として、歴代漫画主人公のクリアファイルを配布するというのがあり興味を持ちました。

6種類程度の漫画があったのですが、筆者が特に興味深かったのは、「巨人の星」と「ダイヤのA(エース)」の2つです。同じ野球漫画というジャンルながら、両者は全くその趣を異にしています。

この2つの毛色の全く違う漫画が、時代を超えつつも同じ漫画誌に連載されるとは実に面白いです。

巨人の星はいわゆるスポーツ根性モノ野球漫画のはしりであり、とにかく過酷な訓練を乗り越えたものには、消える魔球などの常軌を逸した力が宿るという「漫画らしい」漫画です。

才能や体格に恵まれない凡人の主人公が「努力と根性」で飛躍的に成長し、たいてい投手の主人公が努力と根性で身につけた剛速球や特殊な変化球(消える魔球など)を駆使してライバル打者との駆け引きに臨む姿が中心に描かれています。

言ってみれば野球漫画の王道と言えましょう。




21世紀の漫画はリアルティが格段に向上しています




一方、ダイヤのA(エースと読む)はこうした「特殊な」シチュエーションとは一線を画します。

高校野球において甲子園全国制覇を果たすため、部員数が100人を超す選手層の厚い名門野球部の中でチームメイトと合宿し練習する中で、エースピッチャー目指す主人公沢村投手とその周りの選手たちやライバルを描いています。

そして、甲子園出場には最も過酷な西東京地区を舞台に、名門校や新興強豪校がひしめく中、甲子園出場が目的ではなく、全国制覇することを目標にしています。

しかしながら、主人公も、快刀乱麻のピッチングを武器にしているわけではなく、事例が少ない左投げの変則ピッチャーであり、球速は130km/hに満たないと言及されていますが、手元で変化するブレ球を武器に、固い守り(バック)を信じて打たせて取るスタイルを徹底しています。

同学年であり最大の自チームライバル投手である右の本格派である降谷投手も登場しますが、こちらも豪速球ゆえのスタミナやコントロールに課題があるという、リアリティを追求したものとなっています。

いきなり試合で盛り上がると高校生にして160km/h超の速球を投げてしまう他の野球漫画に比べ、現在までの連載までで、降谷投手の最速は高校2年生の春のセンバツで計測した151km/hです(もう少し出たかもしれませんが)。

巨人の星の初出は1966(昭和41)年ですから、およそ半世紀を経て、漫画もかなりリアリティを追求したものになってきたのではないかと思うのです。

(平成27年5月1日 金曜日 最終更新:平成28年5月1日 日曜日)

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