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2015年5月29日

RPG「ドラゴンクエスト」シリーズの男女主人公に見るジェンダー論を語ってみます

スライムとメタルスライム






おはようございます。

2015年5月のロールプレイングゲームに関するビルメン王提供のブログ配信記事をお送りします。

ジェンダーとは主として人間の性別に基づいて社会的に「一般に」要求される役割といった「社会的性差」をさす言葉です。

生物学的な性差ではなく、社会的なもので、時代や地域または文化によって様々異なるものです。

筆者が好きなRPG(ロールプレイングゲーム)のはしりであるドラゴンクエスト(Ⅰ、1986(昭和61)年)、に始まるシリーズにおいて、初版の勇者は男のみでした。

伝説の勇者ロト(性別不明)の子孫として、さらわれたローラ姫を途中で助けて悪い竜を倒すという定番ストーリー上、主人公を女にしてさらわれた王子を助けるという筋立てにすることはできなかったのです。

まだまだゲームは男のやるもの、でした。

第二版(Ⅱ、1987(昭和62)年)において、主人公を3人で構成するパーティーというシステムになりましたが、ここでも、主人公は王子2人と王女1人という構成でした。

そして、王女は最後にパーティー入りしますが、最初は犬に変えられた悲劇の姫として登場しますので、ローラ姫的要素も多分に含まれたムーンブルクの王女でした。

ただ、超爆魔法イオナズンを操るなど戦力的にはかなり重宝しましたので、ただ助けられるだけのか弱い乙女というわけではなくなりました。




ついに女性の勇者が誕生





続いて第三版(Ⅲ、1988(昭和63)年)、第四版(Ⅳ、1990(平成2)年)においては、初めて主人公の性別を選べるようになりました。

そして、女の勇者というキャラクターデザインも、天才鳥山明のデザインにより発表されました。

購入層の拡大を狙ったものと思われますが、とにかくここにおいて、セリフを発しない同シリーズの主人公の男女平等が確立されたのです。

しかし、第五版(Ⅴ、1992(平成5)年)において、副題「天空の花嫁」という壮大な家族ストーリーという設定に挑戦したことで、またもや主人公は男に限定されてしまうことになりました。

ここでは、主人公は勇者ですらなく(王様であることが後に判明しますが)、主人公が結婚した天空の花嫁(候補2人!)との間にできた「息子」が伝説の勇者に擬せられます。

この点、双子の妹も生まれるのですがこちらは勇者ではないのです。

どうも不平等で昭和に戻ってしまったような感じもしますが、主人公の極めて数奇かつ過酷な人生を花嫁側に味合わせるのはあまりにも女子に酷という制作側の配慮もあったのかもしれませんし、ゲーム設定容量の限界だったのかもしれません。

このⅤの主人公が舐める辛酸たるや相当なものです。

主人公の親父も極めて厳しい人生です。

繰り返しますがジェンダーとは時代や地域または文化によって様々異なるものです。

商業的成功を運命づけられた同作品シリーズにおいて、開発者達はまさに骨身を削って作品を世に出していったのです。

その軌跡を辿ってみました。

要するにⅤが一番好きだという話なのかもしれません。

ちなみに、女装もわりといけます筆者からは以上です。

(平成27年Ⅴ月29日 最終更新:平成28年Ⅴ月29日 日曜日)

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昔のゲームはストーリーも育成も長かったということを改めて感じた話