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2015年9月3日

物事の始めと終わりを決めることから何事も始まるのではないかという話

日本橋室町




おはようございます。

2015年9月の記事です。

物事の始まりの日時を特定するのは難しいものです。

世界中で最も有名な人物であろうイエス・キリストにしろブッダにしろ、いつその宗教活動を始めたのかは判然としません。

同じように、王朝とか政権といったものも、始まりや終わりの事象を特定できないものもあるようで悩ましいものです。

鎌倉幕府も室町幕府も江戸幕府も、その始まりは公式には明確です。

すなわち、征夷大将軍という地位に新しくその氏の実力者が帝のお墨付きを得て就任した時が、すなわりその政権の成立日になるのです。

いい国作ろう鎌倉幕府は1192年、群れさわぐ江戸幕府は1603年というところまでは有名ですが、あまり実力が伴わなかった室町幕府については、後醍醐天皇に呼応した新田義貞による鎌倉への突入により、鎌倉幕府最後の執権北条高時が鎌倉東勝寺にて一族ともども自刃した1333年の鎌倉幕府の滅亡のほうが有名であり、その後建武の新政とかいろいろあって、結局5年後の1338年に成立したもののあまり有名ではないと思います。

成立時点から、すでに征夷大将軍というお墨付きを与える天皇家が北朝と南朝に分かれてしまっているという(しかも、幕府の足利家も、兄の尊氏と弟の直義で内乱するという三つ巴の)抜きがたい対立構造にあった足利尊氏が、自らが擁立したに等しい北朝の天皇からもらった征夷大将軍の地位など、当時の人からすればあまりエポックではなかったのでしょう。

それから長い南北朝の騒乱を経て、ようやく室町幕府も体裁を整えますが、また応仁の乱とそれに続く戦国時代になって、すっかり影響力を落としてしまいます。

筆者を含む現代の日本人は、幕府というとかなり強力な中央統治機構をイメージしますが、それは鎌倉幕府や江戸幕府がかなり強力だったわけで、これらのほうが世界史的にはかなり特異な存在といえます。

室町幕府のような例は世界史的にはたくさんありまして、私見ですが有名なのは中世近世のヨーロッパで成立していた神聖ローマ帝国などだと思います。

結局、そうした曖昧な室町幕府にふさわしく、滅亡もあいまいで、教科書的公式には最後の15代将軍足利義昭が織田信長に京都を追放された1573年と言われておりますが、その後も義昭は将軍のまま毛利家の影響下にある備後国へ下向し、豊臣秀吉の九州平定の折、1588年になってようやく将軍位を辞して出家していますので、本来ならばこの年が室町幕府の滅亡ということになります。

最初から最後まで曖昧な室町幕府でしたが、その方が世界史的には普通だという筆者の曖昧模糊な普通のお話でした。

ブログやっている趣旨が曖昧で困っております筆者からは以上です。

(平成27年9月3日 木曜日)