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2016年5月31日

不都合な真実を直視するということが進歩に不可欠なふるまいという話




おはようございます。

アカウント名はビルメン王(shinya_ueda)です。

2016年5月最後の記事をお送りいたします。

2016年5月のオバマ大統領の広島訪問は、核廃絶の世界的流れを作ろうというものですが、そもそも日米はなぜ開戦したのかということを改めて考えますとなかなか厳しく考えさせられるものです。

すでに亡くなりましたが、当時を生きてその戦争に出征した私の母方の祖父も、何となく突然開戦してしまった、というようなことを申しておりました。

あの戦争がなぜ起きたのか、果たして防げたのか否か、様々な研究がなされていますが統一した見解は未だ得られず歴史家の検証もさまざまです。

そんなところで一つ、ぜひ知っておいて欲しいのは、旧日本軍が日米開戦の結果を完璧に予想していたという驚きの事実です。

開戦前夜、昭和16年に政府の命で立ち上げられた総力戦研究所という研究機関がありました。

ここで、各分野(軍事外交内政)の実務を担う中堅幹部や若手を集め、模擬的に内閣を構成し、日米開戦に突入した場合、どのような結末を迎えるかというシミュレーションでした。

国家運営において、このようなシミュレーションは、人工知能が開発されるずいぶん前でも、よく行われていたのです。


驚くべき不都合な結果に



結果は、驚くべきものでした。

「日本の乾坤一擲の奇襲作戦は成功し、緒戦の勝利は見込まれるが、じき長期戦となり物資不足が決定的となったところでソ連の対日参戦を招き必敗」

という、不都合な真実が突きつけられたのです。

この「結果」は、当時の近衛内閣にも報告され、陸軍大臣であった次の首相となる東条英機にも伝えられたということですが、これが採用されたという形跡はありません。

不都合な真実は葬り去られたのです。

ここで刮目すべきは、結末を見通している人たちがいて彼らによる不都合な真実が明らかに示されているにも関わらず(本報告は政府の命で行われたもの)、それらは「不都合」ゆえにうやむやにされてしまい、なんだかよくわからない「支配的な空気」に押し流されて悪い方向に流れていくという空気です。

開戦前夜と、現在の我々と、意思決定のシステムはそんなに変わっていないと思います。

ですのでこの点は未だ克服されてない解決すべき課題であると考えております。

小さいことからですが、とりあえず空気読まないでいきたい筆者からは以上です。

(平成28年5月31日 火曜日)