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2016年10月10日

大阪都構想と政令指定都市と地方自治のあり方について(論考)






おはようございます。

2016年10月の政令指定都市に関する配信記事です。

地方自治のあり方について一石を投じる「大阪都構想」について整理してみました。

少し長くなりますがお読みください。

2013年に盛り上がった大阪都構想を私の解釈で述べれば、大阪府という都道府県と政令指定都市である大阪市の関係を整理しようという取組みです。

ここで、2013年時点の大阪市長がその前に大阪府知事になった際に、例えば「御堂筋の再開発」「梅田の交通網整備」といった大阪市の中心街に対する方向性をつけるといったやる気を持っていたところ、それは政令指定都市である大阪市の権限と範疇で、府知事としては手を出せないという経験がもとにあったものと思っています。

そして、大阪都構想というのは、この都道府県の中に強力に自治的に存在する政令指定都市を解体し、都道府県レベルに一元化して権限を強化し、大阪府を東京都23区のような強力な一元行政の都とするというビジョンだったと考えています。

しかし、大阪府には政令指定都市が大阪市以外にもあるのです。

すなわち、同じ都道府県に県庁所在地がない政令指定都市として堺市があることが問題を複雑化させたように思います。

ちなみに、同様の政令指定都市は、2013年現在、川崎・相模原・浜松・北九州そして堺と5市あり、これらを抱える神奈川県・静岡県・福岡県そして大阪府は同様の問題を抱えていると言えます。

特に神奈川県は横浜市・川崎市・相模原市の3つの政令指定都市が存在するという非常に難しい都道府県だと思います。

県と政令指定都市の関係というのは、歴史上、本来都道府県側が持っている権限を政令指定都市に移譲することで形成されてきました。

ですので、大阪府がやろうとしている大阪都構想というのは大阪市に一旦移譲された権限をもう一度府側に返せというものなので、大阪市側の抵抗が予想されます。

逆に、政令指定都市の権限を更に拡大し、広域に飲み込む形で大阪市を直接大阪都の母体としてしまったほうが大阪都構想の目指すところのような気がします。

ただその場合、堺市がその連合に加わる可能性は低いと思いますので(大阪都の首府を大阪市、副都を堺市などとしない限り)、この場合の大阪都は、実質大阪市を東京23区のような形に再構成するものに留まることになるかもしれません。

2013年の大阪都構想は、この意味での縮小化された大阪市の改編を市民の住民投票に問うた、というものと言えそうです(大阪市を50万人規模の5つの「区」に再編するというもの)。

そして、都構想を上記の定義とするならば、現在でも「大都市地域特別区設置法」という法律がありますので、北海道(札幌)、埼玉県(さいたま市)、千葉県(千葉市)、神奈川県(横浜市、川崎市)、愛知県(名古屋市)、京都府(京都市)、大阪府(大阪市、堺市)、兵庫県(神戸市)、福岡県(福岡市、北九州市)、熊本県(熊本市)などは挑戦することができると思います。

政令指定都市と都道府県の関係がどのように変わっていくのか、その先に道州制が見えるのかまだわかりませんが今後も注目していきたいと思います。

福岡県に二つある政令指定都市、その中の兄貴分に当たります北九州市出身の筆者からは以上です。

(2016年10月10日 月曜日)

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