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2016年11月25日

配偶者控除が改正される模様であるという話(2016年11月時点未確定)





おはようございます。

2016年11月の記事です。

久しぶりですが、たまには少しは生活の役に立つ記事を投下します。

2016年も年末に押し迫ってきておりますが、毎年歳末にまとめる政府与党による税制改正大綱に盛り込む内容が漏れ伝わって来ております。

その中で、最も国民の生活に直結しそうなのが、配偶者控除の「見直し」です。

一見、一方の配偶者のみに所得が片寄る世帯向けの所得税の配偶者控除の対象を「年収103万円以下」から「年収150万円以下」に拡大するという方向であると聞くと、なんだか減税という感じがいたしますが、一概にそうではないのです。

まず、現在の配偶者控除とは所得控除の一種でして、ある世帯の一方配偶者の年収が103万円以下の場合、もう一方の配偶者の給与所得から38万円を控除して世帯としての所得税額を減らすという仕組みです。

所得の少ない配偶者から「減税」することは現行税法上の仕組みでは難しいので、その減税効果をもう一方の所得のある配偶者から所得控除することによって代替する、という制度だといえます。

ただし、専業主婦(主夫)を養うことができる程度にリッチな夫(妻)を優遇するという制度になっているという批判や、そもそも双方が103万円を相当程度超えた年収を得て頑張っている共働き家庭については全く代替制度もなく、本件はそもそも全くもって逆差別であるという(至極もっともな)批判がある制度です。

事実、かつて政府与党で当初、配偶者控除を廃止して共働き世帯にも適用する「夫婦控除」の創設を検討した経緯があります。

これですと、夫婦である限り双方の所得の片寄りとは関係なく控除が受けられるということで共働き世代にも平等となり、かつ結婚を経済的に後押しすると言った効果も得られるのではないかと期待されたのです。

しかしながら、やはり現在恩恵を受けているいわゆる「専業主婦世代」からの反発が強いことが予想され、これじゃ選挙に勝てないよ、と慎重姿勢を見せた一部政府与党の中の声に押されて、どうもこれは見送られたという経緯があるようです(あくまでも未確認です)。

筆者などは、すでに少数派となっている専業主婦世帯よりも、その2倍の世帯数となっている共働き世帯に向けて改革を訴えた方が、よほど選挙に勝てるのではないか、などと思いますが評価は後の世に委ねたいと思います。

さて、現在の税調での見直し方針は、所得の少ない一方配偶者の年収が103万円を超えた世帯にも適用する配偶者特別控除の拡大で、その新しい水準は「150万円」ということのようです。

これによる減税の恩恵をうけるのは約360万世帯と試算されています。

よいことではあります。

ただし、これでは単なる減税大盤振る舞いとなってしまい、すでに台所は火の車状態の国家財政のことを考えると、財源の確保が必要となってまいります。

そこで、出て来たのが、所得の多い一方配偶者の「年収制限」という案なのです。

現在の配偶者控除の仕組みでは、所得の多い一方配偶者の「所得制限」といった仕組みはありません。

しかしながら、「見直し」案をよく読むと、控除の対象を拡大する財源を確保するため、配偶者控除を受ける所得の多い一方配偶者の年収には制限をかけると言っているのです。

すなわち、かの一方配偶者の年収が1120万円を超えると徐々に控除額が減って1220万円で適用外となる案と、1120万円を超えた時点で控除を受けられなくする案があるというのです。

こうなりますと、約100万世帯が増税になります。

先の前者の減税の恩恵を一見うけると思わせておいて、後者の制限により実質増税になるという世帯も相当程度含まれるでしょう。

配偶者控除を受けるために、自らの所得も「抑えて」働かなければならないとなると、ますます窮屈なだけの制度になってしまうような気がします。

やはり、これだけ人手不足の世の中なのですから、余計な「調整」はできるだけしないで、能力とやる気と時間にしたがって、稼げるだけ稼いだ方が得であるというシンプルな仕組みにした方が、全体の経済活性化にも資すると考えているのです。

お金はありませんが、能力とやる気にしたがって、全力で飲みまくりたい筆者からは以上です。

(平成28年11月25日 金曜日)