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2016年11月6日

地方「経済」分権という厳しい道について現実を記しておきます





おはようございます。

2016年11月の地方経済に関する配信記事です。

地方自治や地方分権が議論されるときに必ず地方側から提起されるのは、都会(特に東京)に若い労働力人口を取られてしまうという論調です。

確かに東京側が吸い取っているという面は否めませんが、地方側が彼らの職、食、食い扶持を確保できていないから若者は都会に逃げていってしまうということでもあり、既得権にあぐらをかいているように見える自称地元名士ほどその現実が見えていないようにも思えてなりません。

地方の疲弊が叫ばれて久しいです。

東京圏で生まれ育ったり生活をしていたりするとなかなか地方の実情について知ることは少ないです。

しかし、東京へは毎年地方から多くの若者が上京し、やがて東京圏に定住していきます。

なぜ住み慣れた故郷から移動し、そして何を得て、何を失うのでしょうか。

まず地方に残った場合ですが、例えばフリーター率は低いです。

それはフリーターになろうにもまずアルバイトすらないからという笑えない状況なのです。

求職者ひとりあたりの求人数を表す有効求人倍率に関しては常に全国で下から数えたほうが早い地方では、公的援助や公共事業や米軍基地などに雇用を頼る構造です。

ある地方の市内の職業安定所に行けば、求人票にコンビニエンスストアのアルバイトの求人票が貼ってあります。

それくらい仕事・雇用がないのです。

さらに加えて過疎が叫ばれる地方になりますと、例えば原子力関連と医療、基地に関する仕事ぐらいが安定雇用で、その中でも一番収入が良いとされているのは地方公務員です。

東京圏の人からすれば、地方公務員になるのは高い収入を得るためというより安定を求めてという側面が強いと思いますが、例えば東北最北端に近い県では最も給与の高い職業が公務員というそれ自体生産性がない業態なのが現状です。

そういった仕事のない状況だとやはり他の土地に出て仕事を求めるしかないわけです。

ざっと地方では大学・大学院卒の若者の約半数が進学や就職を機に東京か大阪へ出ています。

大卒の子たちには経済的利益が見込めるでしょう。

しかし、高卒の子たちに関しては、移動による経済的利益は比較的少なくなるでしょう。

もちろん、地元にいてはできないような若干レベルの高い仕事(機械組立など)を東京では経験できる可能性はあります。

デメリットとしては故郷を離れることですが、一見、東北の若い子たちは、東京で孤立して暮らしているのではないかと思っていたところ、実際には、東京に出た地方出身の若い子たちの半分くらいがすぐ会える範囲に友人がいると答えているように、そうでもないという現実があるようです。

実際東京は田舎者の集まりなのかもしれません。

特に東北地方の方々にしてみますと、彼らにとって唯一の、そして最大かつ最短の都会は東京一択ということになり、特に都市圏を「考慮」する必要がありません。

この点、関西圏や名古屋圏といった別の都市圏を考慮に入れることができる西日本や九州四国の若者より悩みが少ないのかもしれません。

以上のように検討してみますと、地方も都会もそれぞれの事情によりうまく役割分担をしているというものではないでしょうか。

地方とか都会とか無理して切り分けて、議論をややこしくしている嫌いもあるように感じます。

地方のよいところと、都心の良いところ双方を享受しながら働き暮らす、今はそんな生活拠点を2箇所持つ「デュアルライフ」という生活形態も出てきているようです。

これは、従来の本宅と別に避暑地としての別荘を持つ、というライフスタイルではなく、仕事を自らの力で切り開いていける自由な立場の自営業者やライター、デザイナーの方々では、今密かにブームとなっているようです。

確かに、創作活動を行うために自宅を出てカフェや食堂をはしごするというスタイルならば、別にオフィスなりアトリエなりを自分で持った方が安上がりなのかもしれず、いちいち並んでコーヒーを買わなくても席が確保できるのであれば、そちらの方が数段クリエイティブに過ごせそうです。

地方経済からデュアルライフまで話が飛びましたが、まずは自宅の掃除から始めたい筆者からは以上です。

(平成28年11月6日 日曜日)