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2017年1月7日

審査の多様化について(「2016年大晦日紅白歌合戦」に見る社会文化論)




おはようございます。

2017年1月の記事です。

2016年の大晦日12月31日は、NHK紅白歌合戦を見て過ごしました。

なぜ視聴者審査及び会場審査の多数が白組優位を投票したのに、審査員団を含めた全体の得票では紅組が上回り紅組優勝となったのか、そのあたりは少し疑問でしたが、年々、この生放送番組は、「その年の文化芸能に何があったか、何が流行ったか」を広く振り返るものとして秀逸だと筆者は捉えています。

紅白歌合戦、は、その名の通り歌合戦番組でして、男性歌手を主体とする白組と女性歌手を主体とする紅組で争う形式です。

そして、2016年の紅白歌合戦の審査はゲスト10人の10票と会場の「ふるさと審査員」が1票(タモリとマツコはついに到着することができませんでしたが)。

それに会場の観客に割り当てられたのが2票です。

日本野鳥の会や麻布大学野鳥研究会のみなさんがカチカチとカウンターで数えていますが、これは演出上のもので、実際の票は観客に配布されているペンライトで双方向通信ができると思われるのでそちらで数を合わせているのであろうと思っています(未確認です)。

それにデータ放送などで投票した視聴者投票の2票を加え、合計15票の奪い合いとなり紅組が9対6で勝利しました。

NHKは紅白歌合戦終了後赤組の9票は全て会場の審査員の票だと発表しました。

この審査員にふるさと審査員が含まれるのかはわかりませんが、とにかく、最も近くでこの生演奏生放送を見た会場の審査員は、圧倒的多数で紅組に入れたということになります。

確かに、会場で間近に見るのと、テレビでカメラが切り替わりながら見るのとでは、受ける印象も違うでしょう。

筆者は男ですが、確かに、2016年大ヒットの「君の名は」(英題はYour name。なぜ1What’s your name?ではないのか不思議ですが)の主題歌である前前前前前世(少し多いかもしれません)が出たり、日本怪獣のオリジンであるところのシン・ゴジラが登場してPPAPのピコ太郎やX-JAPANが歌声によって撃退したようなところの演出では白組の印象がどうしても強いと思われました。

しかし、あくまで番組は歌合戦ですから、こうした「演出」は置いておいて純粋に出場歌手の歌唱力を評価すればこの結果になるのかもしれません。

この審査の方法を知らなかった筆者などは、視聴者の票(もっとも大きな母集団)が、白組420万票くらいと紅組250万票という、圧倒的な差だったので、これを見て白組の圧勝だなと早合点してしまいました。

これだけの大人数の双方向の意思確認ができてしまう現在においては、この審査のやり方についても再考の余地がありそうです。

運動会の赤白対抗のごとく、途中での配点や得点が明らかであったわけではないので、今後の運営については、例えば1組ごとに勝敗を明らかにしてポイント制にするといったところまで検討していくのかもしれません。

スポーツにおけるビデオ判定の導入にも似た、納得感のある「勝負」を見たいという視聴者の要求にどこまでエンターテイメント性を損なわずに応えていくか、NHKの挑戦は続くのでしょう。

テレビ・アニメ世代の筆者からは以上です。

(平成29年1月7日 土曜日)