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2017年1月6日

表現の自主規制の変遷について(妖怪人間ベムはもう見れないのか?)




おはようございます。

2017年1月の記事です。

2017年新春の特別番組もひと段落し、いよいよ通常運転の2017年の始動というところでしょうか。

さて、そんな新春番組を見ながら考えたのですが、小学校の頃大人気だった週刊少年ジャンプ600万部発行世代の筆者としまして、最近の映画やアニメやいわゆるコンテンツの自主規制というか表現の自由といいますか、視聴者に受け入れられる程度が劇的に変わってきたことを感じましたので述べさせていただきたいと思います。

筆者が小学生の時に読んでいた週刊漫画雑誌の代表格と言える「週刊少年ジャンプ」におけるキラーコンテンツは、名作「ドラゴンボール」を筆頭とした錚々たる面々でした。

「北斗の拳」「魁!!男塾」や「ジョジョの奇妙な冒険」といった、ありとあらゆるヒーローたちの独壇場だったのです。

しかし、そんな少年少女の心を鷲掴みにした、例えばドラゴンボールの第1巻を改めて手に取って見ますと、いきなりノーパンのブルマ(主人公の悟空のお守り役のお姉さんの名前です)を見て鼻血を垂らす武天老師(かめはめ派を編み出したその時点では無敵のお師匠さん)、といった塩梅です。

これは、今の少年誌ならばNGではないでしょうか。

また、毎週のように数人(または数十人単位で)殺戮を繰り返す「北斗の拳」など論外でしょう。

筆者の昔のうっすらとした記憶ですが、この漫画のアニメ版が、ヨーロッパのある国(たしかフランスと記憶しております)で放映されたところ、あまりにも批判・非難の声が多すぎて、放映中止に追い込まれたという話もあるようです。

確かに、いかに悪者とはいえ、少々殺しすぎではあると思うのですが、あの時代(本記事執筆よりおよそ35年ほど前)の少年たちは、嬉々として「お前はもう死んでいる」といいながら経絡秘孔(けいらくひこう)を突き合っていたのです。

心臓が右についている、と言えば聖帝サウザーが即座に出てくる、そんな時代だったのです。

絶対に、北斗七星はケンシロウの胸についていなければならなかったのです。

そのほか、さらに時代がさかのぼりますが、「妖怪人間ベム」これはもうネーミングからしてNGのような感じです。

三つ指の不完全擬態の妖怪人間ベム、ベラ、ベロ。

妖怪人間の目標は、「早くにんげんになりたい」とアニメ主題歌に歌われます。

もはや21世紀の小学校では、その存在すら口に出せそうにありません。

筆者が小学校の自分に校内で行われたのど自慢大会において、筆者は細川たかしの「北酒場」を歌いましたが、筆者の弟は友達5人で水中眼鏡と被って「妖怪人間ベム」の歌を燃焼して踊り、見事特別賞に輝きました。

児童も生徒も教師も校長も、保護者も教育委員会ですら、みんなそんな歌唱を、仮装を微笑ましく見ていたのです。

時代は変わったと本当に思います。

そのほか、飛ぶシーンでは必ず下着が見えてしまい、父親が絵描きでバイトはヌードモデルで超能力者である「エスパー魔美」とかも、普通に月曜19時のゴールデンタイムでアニメでやっていたのですが、これももはやお茶の間には流せない類のものになってしまっているのでしょう。

ドラえもん、の主要女性キャラクターであるしずかちゃんは、さまざまな時代の要請を受けてスポーツもできる活発な女性の側面も付与されてきましたが、最初はいつものび太にお風呂シーンを覗かれるだけだったのです。

日本のコンテンツに限りません。

映画界の名作とあることは疑いない、「スタンド・バイ・ミー」という映画があります。

CGのドラえもんの「スタンドバイミードラえもん」ではありませんよ。

このドラえもん版は、オリジナルの「スタンド・バイ・ミー」を当然にオマージュしてつけた邦題だとわかるのは、実は本稿執筆時点(2017年)において35歳以上の人だけではないのでしょうか。

そのオリジナル「スタンド・バイ・ミー」のあらすじを一行で述べるとこうです。

線路に轢かれて死んだ少年の死体を見にいく12歳の少年4人組の旅。

冒頭、よくある少年たちの秘密基地で12歳の少年たちは、タバコをふかしながらカードゲーム(おそらくポーカー)に興じています。

おそらく金も賭けていたでしょう。

これでは、のっけから現代の地上波放送は難しいと言わざるを得ません。

最近発表された「風立ちぬ」という宮崎駿監督の最後の作品と言われるアニメーションにおいても、登場人物(当然大人)の喫煙シーンが多すぎると批判されているくらいです。

30年も経てば世の中変わります。

その中を、1年生から100年生くらいまでが平気で同じ時間を生きているというのが改めて不思議な感じがいたしました。

つまり、同じものを見ても、感じることは全く違うということなのです。

新春、業務に疲れてうつ病になり自殺した社員の責任を取って、その会社のトップ(社長)が辞める、といったことがありました。

これだけ、時代が変わったのです。

残業月間80時間の社員がいる会社は公表されるという、その一方で、深夜23時を回っても、近所のコンビニにたむろす学習塾や予備校帰りの中高生が制服着てたむろしている、というよくわからないバランスの社会に生きている気も少しだけいたします。

昭和は遠くになりにけり。

平成も29年目になりました。

皇紀で言えば2677年です。

そんなことを考えます新春ですが、今年も本ブログをご贔屓に、よろしくお願いいたします。

昭和49年生まれ寅年、今年は本気出したい筆者からは以上です。

(平成29年1月6日 金曜日)

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