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2017年2月11日

日本のエレクトロニクス業界の黄昏と今後の再生を期待して一文を奉ず






おはようございます。

2017年2月の配信記事です。

最近使っているのは海外産のガジェットばかりの筆者です。

これを「書いて」「打ち込んで」いるのはMac(アメリカのアップル製)ですし、持っているスマホもiPhone7(同じくアップル製)、なかなか上達しない英語を通勤時に聴くBluetoothイヤホンはQCYという台湾メーカーで、エクササイズ確認のためにつけている腕時計型万歩計ガジェットCharge2はFitbitというやっぱりアメリカの会社の製品です。

昔は違いました。

全く楽しくないボート部の陸上エルゴメーターを引く横でかけていた「トップガン」の曲は、ソニーのコンポで流れていましたし、寝る前の英会話テープのお勉強はやはりソニーかパナソニックのテレコでした。

ビデオテープはVHSで再生しておりました。

ボートのよく漕ぐイメージを、世界選手権の一流クルーのビデオを見ながら頭に叩き込んだものです。

ゲームはプレステの前のスーパーファミコン(任天堂)、計算機はカシオ、パソコンはNECと日本製のものばかりだったのです(少なくとも筆者の中では)。

かように、ここ20年くらいでかつて絶頂を迎えていた日本のエレクトロニクス業界が競争力とシェアを失っていったわけですが、この理由・原因としてサラリーマンの通勤電車のお供の日本の有力経済新聞などでは、技術に走るあまり顧客の方を向かなかったからというものを第一に持ってくる論調が多いと思うのですが、筆者はそうではないと感じています。





そもそも顧客志向などなかった





「真面目ナル技術者ノ技能ヲ最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」をその設立趣旨に掲げ、故スティーブジョブズも憧れたという会社に代表される日本のエレクトロニクス業界は、そもそも昔から顧客の方を向いて仕事などしていなかったのではないかと思うのです。

その代わり、面白いものを生み出す圧倒的な技術とそれに裏打ちされた魅力的な商品を次々と世に出すことで、顧客の方を振り向かせてきたわけです。

本当の原因は、そういった開発力が落ちたこと、加えてハードのモジュール化や性能向上、参入障壁の低下、ソフトウェア技術の台頭といった世界中で巻き起こるトレンドを予測できず、その対応ができなかったことではないでしょうか。

その結果として技術と顧客のミスマッチが至るところで起きてしまい、振り返れば顧客側ではここ数年日本のエレクトロニクス製品を買っていない、持ち歩いていないし家にもないし使っていないという結果になっていったのではないかと思うのです。

もちろん時代は続いていくので、置いて行かれた立場の会社を顧客や市場は待ってくれません。


そこまで考えると顧客志向などというのは結果論であり、本質的にはあまり役に立たないものなのではないかとすら考え始めています。

日本のエレクトロニクス業界に、また光が当たる日を楽しみに待ちたいと思います。

かつてVHSの話をNHKで見て泣いた筆者からは以上です。

(平成29年2月10日 土曜日)