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2017年2月24日

宅配業界最大手の労働環境改善の動きが株価にも好影響を与えたよい話





おはようございます。

2017年2月の配信記事です。

最近(2017年)の世の中は人手不足が甚だしく、特にネット通販のアマゾン他からの荷受けが爆発的に増えている宅配業界は、二重の意味で業務量過多による長時間労働が常態化している業界と言えます。

年末年始での在宅通販利用(いわゆるポチ買い)によって、荷受けが数日で急激に増えてしまい、年末年始のシフトが壊れて皆で残業したといった話が聞こえてくるような状況でした。

そして、ついに業界最大手のヤマト運輸の労働組合が意を決して会社側に労働条件のこれ以上の悪化を防ぐために荷受量の一時抑制を求めるという事態になりました。

仕事を寄越せと要求する労働組合が普通なところ、この労働組合からの申し出に対し、ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスも、グループをあげて長時間労働を改善することを約したそうです。

すなわち、会社側も悪化する現場の労働実態を把握しており、労使一体として働き方の改革に乗り出すというのです。




サービスの絞り込みと大口顧客に対する値上げ交渉




まず、ネット通販会社など、大口割引料金を適用している顧客に対しては値上げを求め、交渉が不調になる場合には荷受けの停止まで踏み込んで検討するということです。

また、セールスドライバーと称する同社の配達員の労働負荷を高めている再配達や夜間の時間指定サービスといった業務についても見直しの対象となる可能性があるということです。

宅配業界は、こうした人手不足と業務量の増大による労働環境の悪化を跳ね返すため、サービス見直しや顧客選別といった奥の手を繰り出し、本気で労働環境の改善に踏み出そうとしているのです。

この発表を受け、筆者などは一時的な業績悪化や成長期待の剥落から、ひょっとすると株価にマイナスの影響が出るのではないか、などと思っていたのですが、筆者の当たらない予想通り、株価はこの発表を受けて、実に1日で7%も上昇したのです。

世界中の投資家も、この業務量の急増により現場に無理がたたっているという問題点については、かなり正確に理解しており、今回の会社と従業員組合が出した結論と方向性について、大きな支持を与えたと言えそうです。

サービス改定や見直しによるコスト削減や値上げによる採算改善の期待が、顧客側に強いる負担という負の側面を振り払ったのです。

ヤマト運輸、筆者もほぼ毎週利用している大切な会社だと思っております。

業界の健全な発展のために、この決断を支持したいと思います。

翻って暇な営業担当の筆者からは以上です。

(平成29年2月24日 金曜日)

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