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2017年3月7日

4月1日生まれの人が早生まれに分類されて前の学年になるのか説明する




文字通りおはようございます。

2017年3月の配信記事です。

早生まれに関する記事ですので、早起きして書いております。

長くなりますがご笑覧ください。

2017年の3月になりまして、もうすぐ新入生や新人が世の中に溢れる季節がすぐやってきます。

そんな今日は、4月1日生まれの人が早生まれに分類されて前の学年になるのかを厳密に説明したいと思います。

筆者の周りにも、4月1日生まれの人がいますが、なぜ自分が4月生まれなのに前の学年と一緒の学年できつい思いをするのか疑問に思っているかもしれませんので、ここに理由を述べて一助にしていただければと思います。

まず、4月に新学期や新入社員を迎える「4月学期始め」は、日本では非常にメジャーだと思いますが、世界的には珍しい、というかほぼない、と言って良い現象です。

現在、日本の小学校中学校高等学校大学の「学年」は,学校教育法施行規則により,「4月1日に始まり、翌年3月31日に終る」と定められています。

学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)
第44条 小学校の学年は、4月1日に始まり、翌年3月31日に終る。
第55条 (中略)第44条(中略)の規定は、中学校に、これを準用する。
(以下同様)



法律によって定義される4月1日生まれの早生まれの人




自分の地方しか通用しない方言を改めて発見したような驚きかもしれませんが、世界的には4月学期始めはものすごく異質なのです。

桜の季節に卒業して入学する、というのは日本独自の風物詩なのです。

そういうわけで、その学年の切れ目に当たる4月1日生まれの人までが、前の学年に算入される、すなわち早生まれと認識される理由にせまります。

早生まれ現象を、具体例でおさらいしておきましょう。

すなわち、2000年4月1日生まれの早生まれさんは、1999年4月2日の遅生まれさんと同学年となります。

2000年4月2日生まれの遅生まれさんは、2001年4月1日生まれの早生まれさんと同学年となります。




まずは学校教育法の定めから




まず、義務教育を定めた学校教育法に、次のように定めています。

学校教育法(昭和22年法律第26号)

第22条(筆者注:小学校)

保護者(中略)は、子女の満6才に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満12才に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校(中略)に就学させる義務を負う。(後略)

第39条(筆者注:中学校)

保護者は、子女が小学校(中略)の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満15才に達した日の属する学年の終わりまで、これを、中学校(中略)に就学させる義務を負う。




つづいて民法ほか年齢の定め




ここまでで、あらゆる日本国民は「満6歳になった日の翌日以後における最初の学年の4月1日から」小学校に入学するということになります。

それでは,子どもが「満6歳になった」というのはいつかということになります。

この点、年齢は「年齢計算ニ関スル法律」により「出生の日より起算」(同法第1項)し「起算日(出生日)に応答する日の前日をもって満了」し,年齢が加算されることになっています(同法第2項,民法143条準用)。

年齢計算ニ関スル法律(明治35年法律第50号)

(1) 年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス
(2) 民法第百四十三条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス
(3) (略)

民法143条(暦による計算)

(1) 期間ヲ定ムルニ週,月又ハ年ヲ以テシタルトキハ暦ニ従ヒテ之ヲ計算ス
(2) 週,月又ハ年ノ始ヨリ期間ヲ起算セサルトキハ其期間ハ最後ノ週,月又ハ年ニ於テ其起算日ニ応答スル日ノ前日ヲ以テ満了ス但月又ハ年ヲ以テ期間ヲ定メタル場合ニ於テ最後ノ月ニ応答日ナキトキハ其月ノ末日ヲ以テ満了日トス

片仮名ばかりで何のことかよくわかりませんので、さっくり申し上げますと、生まれた時刻には関係なく、生まれた日を第1日目として年齢は計算します、そして誕生日の「前日」12時限りをもって、年齢を一つ加えます、ということなのです。

普通の感覚からすれば、4月1日生まれの人の「誕生日」は4月1日なのでしょうが、厳密に法律を紐解くと、この場合は3月31日午後12時(1日の終わり)に年を取るというわけです。

そうして、3月31日に満6歳に瞬間達するので、次の瞬間に迎える4月1日に小学生になるというわけです。

なぜ、前日の午後12時(24時)に年齢が1つ増えるとしたのでしょうか。

暦には、うるう年における2月29日という面倒な日がありまして、もし誕生日の応答する日に年を取ると定めてしまうと、2月29日生まれの人が現行法令上4年に1回しか年を取れないという不具合が発生するのです。

したがって、誕生日当日とはせずに、わざわざ前日の12時に年を取る、と定めておくことは一定の合理性があるわけです。

3月1日生まれの人の前日は4年に1回の割合で2月29日ですが、この場合でも特に混乱することはありません。

前日は前日ですので、これで良いのでしょう。

以上、かなり長くなりましたが、4月1日生まれの人は法律上3月31日午後12時に年を取るから前の年の人たちと同じ学年になります、ということを詳しくお伝えいたしました。

早生まれでない筆者(10月生まれ)からは以上です。

(平成29年3月7日 火曜日)