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2018年3月25日

国際政治をやっていく上で必要なインテリジェンスについて例をあげて説明します






おはようございます。

2018年3月の国際政治に関する配信記事です。

日本政府は、国内問題を抱える中、外交での成果を政権浮揚の一手としたい模様で、これまで強硬一辺倒だったいわゆる北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国と名乗っている一派)に対する対話を行う非公式ルートを通じた打診を行なっているとの観測が流れています。

国内での問題を抱えた政権が、外交での勝負に打って出るのはなにも昔のことだけではないようですが、ここで想起されるのは、今を遡ること十数年前、2004年7月に北朝鮮の拉致被害者であった曽我ひとみさんが夫のジェンキンスさん(米国籍)と再会して一家で日本の佐渡島に移り住むというお膳立てを日本政府が行なったときのことです。

この時も、参議院議員選挙を控えた日本政府は、拉致被害者の曽我ひとみさんが家族で日本で暮らすことができるようにと、夫のジェンキンスさんと二人の娘を北朝鮮から呼び寄せるという勝負に出ます。

再会は、第三国であるインドネシアの首都ジャカルタのホテル、曽我ひとみさんは2004年7月8日に日本を民間機で出発し、ジェンキンスさんと2人の娘は日本政府がチャーター機で7月9日に平壌まで出迎え、北朝鮮を出国させました。

そして、双方がジャカルタのインターコンチネンタルホテルにて再会し、2003年10月に曽我さんが拉致された北朝鮮から無事に母国日本に帰国して以来、実に1年9カ月ぶりに一家は再会し、そうして曽我ひとみさんの説得によりジェンキンスさんとその娘2人は母の母国の日本に永住することになったのです。

さて、なぜインドネシアが選ばれたのかと言いますと、(1)日朝両政府の大使館があり、警備もしやすい(2)医療施設が整っており、体調面で不安があるとされるジェンキンスさんが安心できる、といった一見もっともな理由が取りざたされましたが、そうではありません。

それは、もともと在韓米軍を脱走して北朝鮮にやってきたジェンキンスさんの特殊な事情があったわけです。

つまり、犯罪者をその所属する国に引き渡す条約が米国となされていない、それに加えて北朝鮮と国交がある、という国を探すことが必要だったわけです。

そうして、日本政府(外務省の官僚のみなさん)が頭をひねって調べて考えて、そうして、ちょうど上記の2点を満たすインドネシアを選定して現地政府と交渉して、ことを運んだというわけです。

日本に住んでいると、どうしても世界の国際情勢に疎くなってしまうようですが、このように諸外国との交渉ごとは日々状況の変化に対応して打つ手が変わっていくというわけです。

アメリカ本土にもヨーロッパにも、未だ足を踏み入れたことのない国際音痴の筆者からの解説は以上です。

(平成30年3月25日 日曜日)