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2018年3月19日

絶対権力は絶対に腐敗するという古今東西の公理を改めて述べておきたい話です






おはようございます。

2018年3月の国際政治経済に関する配信記事です。

お隣の国中国(あえて中華人民共和国とは書きません。1911年に建国された中華民国の正当後継である政府が台湾にいる以上、そこに部外者が立ち入るのはよしとしないスタンスです)における権力闘争は激化の一方ですが、その政府の挙動が世界政治経済に無視できないレベルに達しつつあるのは衆目の一致するところです。

現在、中国において暗闘を繰り広げているのは太子党と共青団という略称で呼ばれる2つの大きな派閥です。

太子党とは中国共産党の元老たちの子弟で構成される緩やかなギルド的派閥です。

太子とは言葉の通り「プリンス」の意味で、親の権力と人脈、ネットワークによって強い地位につきます。

現在の代表は明らかに習近平国家主席であり、その父は習仲勲(元国務院副総理、つまり副首相)です。

親の地位を子が超えることが稀ですが、たまにこのようなことがあると、親子二代に渡って周王朝(間違えました「習」です)のような状況を呈してきます。

今回、中国憲法が「改正」され、国家主席の任期は2期8年であったのが、「無期限」となったことも、現在の習近平国家主席および彼の率いる太子党の権力が、かつての日本の藤原氏や平家を彷彿とされるレベルに達したことの証左でありましょう。

太子党の面々が崇拝するのは、建国の父である毛沢東です。

一方、中国共産党のエリートテクノクラートの養成機関の側面を大きく持つ、党の下部組織である共産主義青年団(共青団)は党の青年組織として、こちらも多大な力を持っています。

出自に関わらず、有能かつ他に推挙されうる人格と個性、人徳を持つ人物が自然と推戴されていきます。

全国家主席の胡錦濤、および現在の国務院総理(首相)である李克強といったメンバーが、青年団の代表です。

この二派に、実は政治的思考の違いはそんなにありません。

単に出身母体の違いというだけであるというところも面白いところです。

さて、中国の国家統治のあり方としては、国家主席と国務院総理(首相)の二重権力状態として相互に牽制監視させるというのが少なくとも制御装置として機能してきたようですが、この国家主席の無期限化によって、大きくその構造は「終身独裁」に舵を切ったように思われます。

世界最大の人口を擁する国、未だインターネットの書き込みが明確に監視されている国、不思議な大国の動向に世界が直接影響を受ける、そのような時代に我々は生きているのです。

台湾には行ったことがありますが、実は中国本土には行ったことがない筆者からは以上です。

(平成30年3月19日 月曜日)