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2018年7月13日

仕事や他人に関心など持たなくても良いからただ外形的に仕事をしている「ふり」を続けてくださいと言ってみる話







おはようございます。

2018年7月の人付き合いに関する配信記事です。

人付き合いやコミュニケーションと書いて、筆者が真っ先に思い出しますのは、東京の大手コンサルティング会社が行なっている会社幹部の管理職研修という泊りがけの研修を受けることになって行った際に、いわゆる無気力な部下をどのようにモチベートして上手に仕事に集中してもらうか、その面談を行うというシミュレーションでした。

これは相当きつく、ああ言えばこう言う、という部下役の研修側講師のプロののらりくらりとした演技に、はらわたが煮え繰り返りそうな感情を抱いたものです。

しかし、パワハラや心理的な追い込みは厳に慎め、という事前のお達しがあった以上、有効な打ち手はないものか非常に疑問です。

さらに、人手不足の世の中であり、代わりの人はすぐ採用できないのであくまで、目の前のいわゆる「不良社員」を更生させる方向でやってくれということなのです。

喉の先まで、「じゃああんた辞めてくれ」と言いたいところを、我慢して語りかけたのですが、なかなか厳しいところでした。

実際、やる気がない役職員というのは、生暖かい作業する置物という状況以上の者にはなりにくく、打ち手がないような感じです。

ただし、人間ですから息して飯も食っているわけですし、家族とも疎遠であって完全に他人には関心がないということであっても、それでも何かのきっかけで社会や世間や他人との接点を持とうとするかもしれない、とその講師は筆者にシミュレーション後の振り返りで筆者に問うたのです。

そのソリューションとは、相手にわかってもらおうとはしない、ただ率直にこちらの思っていることを素直に伝え続ける、という手法でした。

こういう条件を与えるので、こうしてもらいたい、という通常の「交渉」プロセスでは、こうした心のスイッチというのは決して入らない、むしろ固まってしまう方が多いというのです。

そして、具体的な行動として、相手に求めたいのは、仕事や他人に関心など持たなくても良いから、ただ外形的に仕事をしている「ふり」を続けてください、ということだったのです。

言い換えれば、形から入る、ということでしょうか。

求められた作業を復唱して、実行し、報告する。

同僚や取引先が感謝の気持ちを持つであろう言葉を並べて報告する、そして感謝されたら少し自ら咀嚼して返す、という「仕事やコミュニケーションのふり」を、別に心の底からそんな気持ちが全く湧き出てこなくても、単なる学校の勉強の課題宿題のように、めんどくせーと本当に思っても淡々と、「こう書けば概ね正解」というテンプレで結構なので作業して返して感謝している「ふり」をしばらく続ける、これを意識的にやっていただきたいと依頼してみるわけです。

あなたの内面や内心には全く立ち入らない、ただ会社としては給料を支払い仕事をしてもらいたいので、外形的にそのように振る舞ったその姿勢と具体的外部作業成果にはお金を払う、と伝えるわけです。

ポイントは、本音でどのように考えていても考えていなくたって結構、ただ他人にそう見える「ふり」をしばらく続けてみてください、というところです。

このソリューションは、最近になって、講演した高校の場で、聴いていた高校生から疑問が出た、「いわゆる国語の問題がわからなくてしんどい、主人公の気持ちとかわからんし」というヘルプに対して、「主人公の気持ちなどわかる必要はない、つまり大多数の採点者がそれなりに納得するロジックの文章を回答として提供すればOK、で、その回答案はほぼパターン化できるから、そのパターン練習のために、できるだけ良質とされる原文と、問題解答例をたくさん読んで書いて、無意識レベルで取り出して書けるようになっておけば良いだけである」という当方からの回答がもっとも多数の聴講者の納得感を得られた、ということからも、概ね有効なものではないかと思います。

それで、面白いことに、そうして採点者との意識レベルが合って採点自体が上がってくると、何となく「国語が得意」というふうに学習者自身も自己満足し出し、今度は自ら進んで学ぼうとしていくようになるのが面白いところで、このように、形から入って本質に至るアプローチもありじゃないのかなと思ったわけです。

形から入るということでは、例えば食事会で話が盛り上がらない、といっても心配することはありません。

ただ二人で並んで無言で弁当食べることからでも、始めたらいいと思います。

コミュニケーションは言葉だけではありません。

ただ並んで食べている、というだけでも随分と違うものなのです。

そんなことをふと思いました。

食事のお誘いをお待ちしておりますが、デートで食事しても、話題が取り出せずになかなかしゃべれない、そんな実は引っ込み思案な筆者からは以上です。

(平成30年7月13日 金曜日)