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2018年9月17日

なぜ力が弱く頭も足りない我々ホモ・サピエンスが地球上に生き残り繁栄したのか






おはようございます。

2018年9月の人類の死生観に関する配信記事です。

先日、ネアンデルタール人と我々の直接の祖先であるホモ・サピエンスが中東のどこかで出会い一部混血していた、という最新の人類学の調査結果に基づき記事を書いたところ、非常に反響がありましたのでそれをお知らせするとともに、ではなぜ力も強く脳の容積も10%以上ホモ・サピエンスより多かったネアンデルタール人がイベリア半島の先端、ジブラルタルまで追い詰められて絶滅したのか、代わりにホモ・サピエンスが興隆して世界中に広がったか、その違いは何であったのか興味深いところになります。

現時点での回答は、社会性と集団の凝集性に差があった、というものです。

すなわち、ネアンデルタール人の集団は、家族単位で、多くても20人程度のものであったことに対し、ホモ・サピエンスの集団は、数家族から数十家族を巻き込んだ、最大150人から歴史が下れば400人もの集団に成長していたことが遺跡等からの発掘結果からも明らかになってきつつあるのです。

そして、ホモ・サピエンスの集団は、その社会性の中で、力が弱くても安全かつ効率的に狩りができる道具である「投擲器」「笛」といった画期的な発明を行います。

そして、笛や言葉で情報を交換しながら、獲物を追い込み、そして投擲器という、非力な彼らでもテコの原理を用いて手投げの約2倍以上の飛距離を伸ばせる飛び道具を駆使して、集団で、効率的に、役割を分担して、安全に狩りを行うシステムを確立していったのです。

これに対し、力が強く、個人として賢いネアンデルタール人は、独力もしくは少人数での、大型動物相手の肉弾戦の狩りに明け暮れました。

したがって、ネアンデルタール人の出土化石には、こうした狩りでの戦いで負傷した跡がたくさんあるとのことで、命がけの狩りで平均寿命も非常に短かかったと見られるのです。

平均寿命が短い小集団であれば、知識や知恵の伝承がなかなか起こりません。

そうして、相対的に平均寿命が長く大集団であったホモ・サピエンスの方に、文明の利器や知恵といった積み上げが起こり、そして結果として大きな違いとなっていったと考えられるのです。

現代においては、インターネットという技術の発達により、文明の利器や知恵といった知識やノウハウは、かつてない勢いで広がり、かつ同時に利用できる共通知となりました。

農業革命、紙の発明、火薬の発明、そして20世紀後半から起こった情報革命。

これらは全て我々ホモ・サピエンス(一部ネアンデルタール人との混血)の重要な特質であった集団性と相互の情報共有から生まれた結果なのです。

こうした人類共通の共有知をこれからどのように生かして行くのか、これからの人類の行く末を決めることになるでしょう。

現代人類がアフリカの南半分で突如として興ってから実に25万年の歳月が経過し、地球上に75億個体が存在する状態まで我々は急拡大しました。

今後を占うのにこれほど楽しみでかつ解決が難しい時代もないと思います。

そんな楽しい時代をこれから生きられることが楽しく、長生きしてその行く末を見ていきたいと思っています。

その前に、まずはもう少し人類の歴史なり言葉なりを勉強しておこうかと思いました筆者からは以上です。

(平成30年9月17日 月曜日)