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2018年10月10日

労働期間の定めのない無期労働契約と期間を区切った有期労働契約の違いについて






おはようございます。

2018年10月の日本における労働制度放法規に関する大変重要な記事です。

日本における労働契約は、期間の定めのない無期労働契約と、1年とか半年とかいった期間を区切った有期労働契約とに大別されます。

そして有期労働契約にずっと留め置かれるという労働者側の不利益を是正すべく、2013年4月の労働契約法が改正され、こうした有期労働形態が反復更新されて通算5年を超える場合には、対象労働者本人の「申込み」により、雇用者側の「承認」や「同意」を必要とせずに期間の定めのない労働契約(無期労働契約)へ転換しなければならないことになりました。

その結果として、5年後の2018年4月以降、無期転換申込権を持った有期労働契約者が多く存在しているというのが現状です。

さて、この無期転換において一体どのような身分が保証されるかというと、まずは既存のパート社員とか有期契約社員といった有期雇用制度の期間だけ単純に無期限(定年まで)にするというのが最初になります。

しかしながら、この人手不足で働き方改革が叫ばれ、人員の補充や確保もままならない昨今の状況からすると、制度上だから仕方がないと考えるのではなくて、もっと前向きに、社内の人材の活用という意味で新しい正社員の職階制度を構築し、そこに一定期間の有期雇用契約期間を経て社業にマッチしたと判断された被雇用者は積極的にそうした職階に引き上げようとする動きが最近多く出てきています。

例えば、ファッション雑貨や衣料など消費者向けの商品の製造販売業である会社の場合、全国に販売店舗を展開し、商品企画開発部門、調達・生産管理部門といった本部と製造部門(工場部門)が店舗網を支えています。

そうして、一般に店舗運営は一部の店長クラスの正社員(幹部社員)と有期労働契約の店舗スタッフ(派遣社員)によって支えられています。

このような会社の場合、例えば、基幹職と言われる店長やエリア長、本部の企画部門の人間とは別に、店舗職という正社員の資格等級を整備して、一定の訓練期間を経た店舗スタッフは店長ほかの推薦により正社員(店舗職)として職系を転換されるという仕組みにするのです。

そうして、のちのちには、この店舗スタッフから始まり本社の役員まで上り詰める社員が出てくることを期待するわけです。

このように、会社側からの一方的な評価と固定化された地位に置かれていた有期雇用契約者にとっても、自ら目標設定を行い、評価結果に基づく評価によりキャリアパスが描ける、といったモチベーションと会社への帰属意識が芽生えるきっかけになるかもしれないのです。

戦前の軍隊においてもそうですが、いわゆる組織は、現場からの叩き上げ、というものに会社のシンボル的な役割を期待するものです。

現に、世界でもっとも車の生産台数の多い、トヨタ自動車の副社長には、現場上がりの副社長がいて、この方は本社には滅多に顔を出さずに生産部門(要するに工場)で油と汗にまみれて生産管理をやっています。

2017年4月にトヨタ自動車の副社長に昇格した河合満氏は中学卒業後にトヨタの企業内訓練校であるトヨタ技能者養成所(現トヨタ工業学園)で学び、「カローラ」が発売された1966年にトヨタ(当時はトヨタ自動車工業)に入社した現場の叩き上げです。
以来半世紀以上にわたりトヨタの工場で一貫してものづくりに携わってきました。(日経ビジネスオンライン:2017年3月6日付記事)

会社の事業において、貴賎はありません。

期待される役割と、期待される成果と目標があるだけです。

会社と社員が、本当の意味でパートナーとなり、お互いがお互いを真に必要とするような、そのような雇用制度を作り上げて改善していく、こうした力が会社に求められるようになってきたように感じます。

今日は雇用制度のお話でした。

会社にはよくしていただいておりますところ、今まではどうも能力が足りずご期待に添えない状況になっておりますので、これから大器晩成で取り返していきたいと思っております筆者からは以上です。

(平成30年10月10日 水曜日)