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2018年11月22日

世の中の技術やサービスおよび会社のいわば美人投票推移を見事に表したハイプ・サイクルというものがあるので紹介します




おはようございます。

世の中に技術なりがメインストリームとして取り入れられるサイクルとして、ハイプ・サイクルというものが提唱されています(スーパーマリオブラザーズの土管、いわゆるパイプではなくてハイプ、ですのでお間違えなきよう、随分間違えて覚えておりました当の筆者よりお願いします)。

米国のITアドバイザリー企業であるガードナー社が毎年発表しているものでして、次々に登場する新しい技術分野が広く世の中に広まって普及していく過程を、その実力以上に過剰な評価を受ける時期があるという法則に基づいて、その技術分野がどの段階にあるかを一目でわかるようにしたもので、とても腹落ちする面白いものに仕上がっています。

ハイプ・サイクルのハイプ(hype)とは喧伝、誇大広告といった意味を持っています。

つまりハイプ・サイクルとは、新技術がIT企業やメディアなどによって過剰に宣伝された結果、期待が必要以上に高まった末、幻滅に至るという、一連の過程を示したものでもあります。

しかし全てが幻滅で終わるわけではなく、その有用性を正しく認識した人々によって徐々に改良され、安定していく技術もありまして、実はここが重要であるという話に繋げたいと思っています。

すなわち、このハイプ・サイクルと同じような価格の変動カーブを描くと個人的に考えているのが、ベンチャー企業が革新的なサービスや経営手腕を持って上場した後の価格推移です。

残念ながら、多くのこうした新興市場に上場した企業の多くが、このハイプ・サイクルと同じような値動きをするのはなぜでしょうか。

やはり、人間は初物に飛びつく傾向があり、その過剰な期待が一旦全て、すっかり剥げ落ちたところから本当の勝負が始まるということなのでしょう。

この例に従い、筆者のような零細投資家は投資戦略を考えています。

具体的には、昨今(2018年11月時点)におけるこのハイプ・サイクルの谷に株価が落ちたと個人的に評価する日本の上場株として、以下を考えています。

・TATERU
・スルガ銀行
・RIZAPグループ
・日産自動車

いずれも、過剰な市場からのプレッシャーに耐えられなかったのか、はたまた暴走したのか、各種のスキャンダルや収支不調に陥り、株価がこの数ヶ月で暴落した銘柄です。

まさに、このハイプ・サイクルの陰の極みにあるような気がいたします。

TATERUとスルガ銀行は、アパートローンの大家が融資を受ける際に担保価値を不正に水増しした処理を組織的にしていたという事案ですし、RIZAPグループはここ2年で急速にM&Aを推し進めたのはいいですが、堅調な黒字予想から一転大幅赤字に転落したその様が、そもそもこの企業グループのほとんどが単なる中小企業の寄せ集めに過ぎないのではないかという疑念を大いに抱かせるに至ったものであります。

また、日産自動車は、企業ぐるみで20年間、ほぼ筆者の社会人生活と同じくらいのトップの地位を独占し続けた同社のカルロス・ゴーン氏の50億円超!という不正報酬受領とそれに伴う上場企業としての有価証券報告書の虚偽記載ならびに横領、背任といった未曾有の醜聞(スキャンダル)に塗れておりまして、株価も大いに下がり中です。

このような企業ですが、全てかつては現在の市場価格の数倍の価値で取引されていた時代においても、同じ不正の芽は育っていたわけで、むしろこのリスクやスキャンダルが顕在化した今の株価が適正であるとも言えるわけです。

企業体としてしっかり運営され、膿を出し、世間に認められるサービスや商品を供給することができれば、今度は絶望の谷を超えてじわじわと正当な評価に株価は上昇していくのではないかと期待して投資するものです。

もちろん、配当性向や株主優待といった、期間の利潤も無視できません。

日産自動車の配当利回りは実に6%近く、この日本のゼロ金利下において、「潰れない限り」もらえる配当利回りとしては極めて魅力的です。

また、RIZAPの自社製品2,000円分のクーポン券というのも魅力的です。

何しろ、この優待がもらえる最低売買単位の100株で、実に3万円程度のお買い得な買い物なのです。

配当を無視しても、自社製品で、15年で投資元本を回収できるお得な株主優待が付いています。

RIZAPがイケイケだった頃は、実にわずか1年前には、15万円で取引されていた株であると考えると、その暴落ぶりが、まさにパイプ・サイクルに似ているとは思いませんでしょうか。

企業の評価も、技術の評価も、経営者の評価も、似たようなところがあると思います。

本質は大して変わらないのに、周りの評価だけが急速に上下する、カルロス・ゴーンの著書も、かつては多くの投資家や経営者が激賞し、そして筆者すら読んだことがあるわけです。

それだけの有名経営者でありながら、この評価の激変ぶりです。

ミスター・ビーンもいい迷惑です。

すなわち、実力以上に評価されているなと感じたら、兜の緒を締めて、そして実力以上に売り込まれたり不当に貶められていると感じたならば、超然としてやるべきことをやればいいだけなのです。

TATERUやスルガ銀行にしても、ほんの1年前には今の数倍の株価水準で、この世の春を謳歌していたわけです。

突然、企業グループに毒物が注入されたわけではありません。

TATERUの株価は、今100株で4万円といったところですが、この株式は、最低売買単位の100株を期末まで持ち越せば、株主優待として3,000円分のクオカードが(このままの予想通り推移すると)貰えます。

実にお得な株式になっているわけです。

もちろん、ハイプ・サイクルはその技術や企業が、ゴーイングコンサーンで消滅せず継続する、ということが大前提でありますが、一度評価された企業の商品やサービスが、完全に消えてなくなるということはないのではないか、とそこは希望的に考えているのです。
そして、もし仮に、この企業群が消滅してしまったとしても、筆者のような零細投資家は、ウォーレン・バフェットのような大投資家とは違って、ほんの少しの投資しかしておりませんから、傷も小さいです。

そして、激落ちくんといった清掃グッズが株主優待でしっかり届く株式会社レックのようないい会社といい経営者がいる株式会社の株を、最低投資単位の100株だけ保有して、その株主優待を忘れた頃に受け取って、喜んでいるようなささやかな零細投資家としては、それで十分なわけです。

毎年、結構な瀬戸物小鉢をひとつ送ってくれる三谷産業という会社もあります。

もう2年保有しているので、小鉢が2つになりました。

毎日、ちょっとした食卓の漬物やサイドメニューを盛り付けるのに使っています。

来年3月まで持っていたら、もう1鉢手に入るでしょう。

いずれも、最低取引単位の100株、すなわち数万円から十数万円の投資です。

このように、株も技術も、一旦ブームが去った後の暴落時が最も重要で、かつターニングポイントになるのではないかというお話でした。

本家のハイプ・サイクルにおいては、2018年11月現在、ようやく、「ブロックチェーン」「人工知能」といった業界が、評価されすぎの頂点から急落し、陰の極みに差し掛かってきたのではないかという感じです。

以上かっこいいことを書きましたが、そのまま倒産、破産してしまった株式投資の顛末もかなり記憶にございます筆者からのコメントは以上です。

(2018年11月22日 金曜日)