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2018年12月19日

日本の1人当たり年間GDP38,500ドルを世界指標の米ドルベースでランキングしてみたという話です





おはようございます。

ブログ「ビルメン王に俺はなる!」を主催広告運営する管理人兼筆者です。

2018年12月の日本国の世界競争力というものを改めて考えてみたいという記事です。

IMF統計をまとめたものとして、このような記事がありました。
 
国民一人当たりのGDP(米ドルベース)増減実績

+4.2%...小泉政権
+0.0%...第一次安倍政権
+11.4%...福田政権
+4.0%...麻生政権
+9.2%...鳩山政権
+7.3%...菅政権
+1.0%...野田政権
-30.5%...第二次安倍政権(2015年まで)

政権の期間はまちまちですので、一概は言えませんが、一人当たりのGDPで日本はずるずるとランキングを落としているのは間違いありません。

これは、国民が2012年12月の自民党政権(第二次安倍政権)を誕生させて、アベノミクスという大規模金融緩和と大規模財政出動を国民こぞって容認したことの顕著かつ確実は「効果」で、ある意味当たり前のことになります。

何しろ、日銀の量的緩和で事実上の円安に誘導するわけですから、米ドルベースで評価すると、日本のGDPは非常に小さくなってしまうというのは明らかです。

至極当然な現実なのですが、これを聞くと驚く人も多く、またアベノミクスが始まるにあたって、こうなりますよ、と衡平に冷静な議論がされたということは寡聞にして聞きません。

また、あれだけ円高を放置しているのはバカな政権のせいだ、日銀はなぜ出動しない、と鳩山政権の時は散々総理以下叩かれたものですが、政権が頼りないと、民間は自分で考えて必死で生き残ろうと自助努力するらしく、実に鳩山政権9ヶ月(正確には2009年(平成21年)9月16日から2010年(平成22年)6月8日までの約9ヶ月間)の一人当たりのGDP伸び率は+9.2%と非常に優秀な成績でした。

これは、リーマンショックという世界同時金融危機が起こった2008年10月からの影響をもろに受けても、この水準を保ったということで奇跡的な伸び率だったのではないでしょうか。

9ヶ月で+9.2%ですから、年間換算すると、年率+12.2%となります。

安倍政権の方も、2015年末までの3年間で割って換算すると、年率ー10.2%ですね。

こうして見ると、あれだけ批判されて内閣支持率も低かった(感覚としては支持率の数字よりも実態はもっと低かった)鳩山政権における「功」の部分が、どうもあまり衡平に敷衍(ふえん、世に広がること)していないのではないかと思えるわけです。

決して、当時の政権の「政策」が時の国民に受けたわけではなくて、逆にできなかったこと、が功を奏した形なのかもしれませんが。

逆に、第二次安倍政権になりまして、行われた経済対策、いわゆるアベノミクスとは、誤解を恐れずに直截的(ちょくせつてき)に申し上げますと、日本の高度経済成長時期から連綿と受け継がれ強化されてきた既得権益であります、年金、医療、福祉、生活保護、公務員給与、教員給与、農家の補助金、といった国の一般会計を逼迫させる「金食い虫」の支給を事実上どうしても切り下げなければ日本は破綻してしまうことに対する、最後の処方箋かもしれないということです。

こうした既得権益層が保有しているいわゆる既得権益は、彼らがそれを全力で守ってくれる政治家を国会に送り込む以上、正面切って切り込むことは不可能です。

彼ら政治家の支持層は無意識の中で強固に構成されており、いわゆる「票」をがっちり握っているので正面切ってこんな改革はできない、というところに、では名目ベースで給与の削減や年金の削減はできないけれども量的緩和で円安に誘導して、輸出企業を助けるという建前の一方で輸入品が際限なく切り上がる(原油をはじめとした全ての米ドルベースの輸入品)、いわゆる輸入品インフレを人為的に起こして放置することにより、一見支持される経済政策のふりをして、既得権益に守られた国内のあらゆる業界の実質的報酬水準を、政治的な抵抗を起こさせず実質的に切り下げることができるというわけです。

表向きには心地よい、体のいい焦土作戦です。

最近、外国人観光客が日本に来るようになったのも、日本の物価が(円安で)安い、ということの証左であり、逆に日本人が海外旅行をした時に感じる感覚は「高い」ということに尽きるのではないでしょうか。

こうして、日本は、自国の通貨の価値が低いことを喜ぶという世界的に見ても稀有な態度を国民こぞって維持しながら、2012年12月から続く政権を消極的ながらも支持しながら今に至っているということになります。

これは、決して前の政権の方が良かったと言っているわけではありません。

前の政権の時の誹謗中傷は物凄いものでしたし、政治的な混乱も見ていられないものでした。

しかしながら、そうしたお上の混乱とは別に、では自分たちでなんとかしなければならないのだな、と思った企業や個人事業主も多く、それがドルベースで見た1人当たりのGDPの伸びという指標に現れたのではないかと思います。

大衆の支持や思いというのは移り変わるものです。

最近でも、最終得票率66%という大差でフランス大統領に就任したはずのマクロン大統領が、2017年5月の就任からたった1年半で、歴史上最も不人気な同国大統領として、国民の反マクロンのデモに悩まされるということになっております。

かように、熱狂的な支持ほど冷めやすく、また反動で批判側に回りやすいものだとも思います。

一方、1人当たりのGDP(2017年)の1位から10位を見るに、ヨーロッパの政治的に安定した小国やアジアの都市国家が多くを占める中、アメリカの8位というのが光ります。







ドル高誘導は許さないとしている彼の国が、ドルベースでの一人当たりGDPをここまで高位に押し上げている政治経済手法のしたたかさに、我が国も学ぶ点も多いように感じました。

できるだけ世界の動きには敏感に、かつ堅実に行きたいものです。

筆者からの薄口国際政治経済批評については以上です。

(2018年12月19日 水曜日)

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