このブログを検索

2018年12月22日

人生はサッカーに限らず想像するよりもはるかに長いものであり続けることが何よりも大切だと思った話です







おはようございます。

2018年12月の日本のJリーグサッカーに関する配信記事です。

2018年12月18日の夜に、Jリーグの年間表彰式「Jリーグアウォーズ」が行われました。

その中の最大のハイライトが、そのシーズンの最優秀選手賞(MVP)の発表です。

今年は、J1連覇を達成した川崎フロンターレのMF家長昭博(32)が初選出されました。

このJリーグアウォーズの最優秀選手賞(とベストイレブン)は、事前にJリーグの監督・選手(選手は規定によりリーグ戦の総試合数の半数以上出場した選手が対象)の投票によって優秀選手賞をそれぞれ選出し、選出された選手の中から選考委員会にて決定されるという、極めて公正でありそれゆえに名誉な賞です。

もちろん、家永選手の今期Jリーグでの活躍が光ったことへの正当な評価、ということですが、家永選手がここまでたどり着くまでの道のりは平坦なものではありませんでした。

家永選手の最優秀選手受賞の直後に流れた、サプライズメッセージが秀逸でした。

会場内の巨大モニターに登場したのは、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に現在所属している元日本代表MF本田圭佑選手(32)です。

「アキ、久しぶり」
 「もしアキが選ばれなかったら、このメッセージどこ行くんかなと思いながらしゃべっています。でも、これが映っているということは選ばれているということなので。あらためておめでとうございます」 
「全然連絡してこないので、たまには連絡ください。サッカーに集中して、家族のために頑張っているのはわかりますけど、たまには旧い友人にも連絡をよこして会いに来てください。また昔話でもしましょう」

なぜ日本のサッカー界で超有名な本田選手が出てくるのでしょうか。

実はこの2人、誕生日も一緒、地元関西の少年サッカーチームにそれぞれ所属し、お互い才能を認められてガンバ大阪のジュニアユースに入団したという、まさに同世代の同郷の永遠のライバルであり友人だったのです。

サッカーのポジションも、攻撃的MFということで重なっていましたが、実は先に才能を開花されたのは当時「怪童」とも呼ばれた家永選手の方だったのです。

ガンバ大阪のユースチームに順調に昇格し、高校3年生にして、すでに飛び級でトップチームへ昇格するなど、将来を大いに期待されたエリートでありエースでした。

対する本田選手は、ガンバ大阪のユースへの昇格叶わず、石川県の高校サッカーの強豪である星稜高校(同高校は野球以外にもサッカーでも有名)に進み家永選手の背中を追います。

そして、日本代表に先に招集されたのも家永選手でした。

20歳の2007年3月に、当時のオシムジャパンの一員として、ペルー代表戦に途中出場しています。

しかしながら、大きなアクシデントが待ち構えていました。

大阪ガンバから2008年に大分トリニータへ期限付き移籍し、いよいよトップチームでのレギュラーを張っていこうという矢先、2008年シーズン開幕直前に右ひざ前十字じん帯を損傷するという大怪我を負ってしまいます。

こうして、本田選手らと共演するはずだった北京五輪出場を棒に振り、家永選手のサッカー人生は、そこから紆余曲折を経ていくことになります。

一方、ガンバ大阪のユースには届かず、星稜高校を経た本田選手は、その後名古屋グランパス、VVVフェンロ(オランダ)を経て、CSKAモスクワ(ロシア)へ新天地を求め、UEFAチャンピオンズリーグで大活躍してのちにACミラン(イタリア)へ移籍します。

日本代表での岡田ジャパンでも大黒柱を担い、ワールドカップ・南アフリカ大会におけるベスト16進出の立役者となってキャリアの最盛期を迎えるのです。

その辺の本田選手の活躍は、日本で少しでもサッカーを知っている人ならほとんどわかると思います。

しかしながら、家永選手のことを知っている人は少ないでしょう。

このように、長いサッカー人生において、片方が先に行きもう片方が追いかける、いつしか立場が逆になり、もう一方が先に出て後から迫り上がる、といった双方の織りなす歴史を見ると、非常に感慨深いものがあります。

今回の家永選手のJリーグ2018年最優秀選手賞(MVP)受賞には、そのような、近い友人との切磋琢磨があったというわけです。

世界は広いようで狭い、ワールドカップにはあまり縁がなかったものの、それでも努力を続け怪我と戦い、アクシデントにもめげず、そうして自らの才能を開花させ32歳にして円熟期を迎えたかつての「怪童」サッカー天才少年、家永選手のお話でした。

人生はサッカーに限らず想像するよりもはるかに長いものであり続けることが何よりも大切だと思った話です。

にわかサッカーファンの筆者からの素人解説は以上です。

(2018年12月22日 土曜日)