このブログを検索

2018年12月31日

ライザップが会社自体をスリム化して結果にコミットしていく再出発をはかった話をしておきます






おはようございます。

2018年12月のライザップという2018年を代表する浮沈を経験した会社に関する配信記事です。

この会社、正式名称はRIZAPグループ株式会社と言いまして、2018年12月現在の代表取締役である瀬戸健が2003年4月に設立した、健康食品等の通信販売を手がける健康コーポレーションを起源とした会社です。

最近テレビCM等で急速に有名になった「結果にコミットする」をキャッチフレーズに2-3カ月で大幅な体重減と体型改善を目指すパーソナル・トレーニングジム「RIZAP」事業の急成長と、美容や健康、アパレル分野などへの積極的なM&Aにより事業規模を急拡大させ、札幌証券取引所の新興企業向け市場アンビシャスに上場し、株価は実に当初の100倍以上の1株1,500円をつけた時期もありました。

ちなみに、社名の「RIZAP」は「RISE」と「UP」を組み合わせた造語で、「どん底の状態からでも、その人が望む限り、必ず高く飛躍できる」という意味が込められているといいます。

このライザップが、自らの会社自身が急速な赤字体質に陥り、RIZAP事業よろしくスリム化して株価も1,500円から1/10になるという苦難を、実に3ヶ月程度で味わうことになろうとは、絶頂期の当社では考えられないことだったでしょう。

カルビーの会長兼最高経営責任者(CEO)として、同社を着実な成長路線に導いた名経営者である松本氏が2018年6月に最高執行責任者(COO)としてライザップに入り、瀬戸氏にM&A凍結を進言するところから同社の苦難の歴史が始まったと言えましょう。

2018年11月14日に、業績予想が赤字に転落する見込みとの状況を受け、当面は新規のM&Aを原則凍結する、不採算事業からの撤退・売却を行う、成長事業への経営資源集中などを柱とした構造改革を実施することを明らかにしたのです。

そうして、社内における従来の拡大路線を推し進めた多くの取締役たちを、執行役員として事実上更迭し、経営から遠ざけ、各収益部門や子会社の収益目標達成に専念させ、取締役会を、自身と瀬戸氏以外の、3人の社外取締役を含めた透明度の高いものに作り変え、さらに多くの取締役を降格した責任をとって自らの代表権も返上するなど、血を流すのを厭わない構造改革を為し、この体制で新しい年を戦うことにした、と宣言したのです。

2018年12月28日(金)の同社取締役会において、以下の通り、取締役会の大幅なスリム化と構造改革を決定しました。

代表取締役社長 瀬戸 健 (ヘルスケア事業統括)
取締役 構造改革担当 松本 晃
取締役 監査等委員 大谷 章二 (社外取締役)
取締役 監査等委員 近田 直裕 (社外取締役)
取締役 監査等委員 吉田 桂公 (社外取締役) 


ライザップは積極的なM&A(企業合併・買収)で急拡大したものの、傘下に収めた企業の再建がほとんど進んでいませんでした。

新しく参画したプロ経営者の松本氏は、瀬戸氏の周囲のいわゆる「イエスマン」を遠ざけ、そしてこれまでの事業体制を推進した担当取締役にきっちり責任を取らせたということになります。

投資家向け説明には、以下の通り、

取締役会改革に加えて、2019 年1月1日付で執行役員制度を導入することにより、執行権限および執行責任を明確にし、経営の機動性および計画実行の確実性の向上を図ってまいります。
また、業務遂行に優れた社内外の人材を執行役員に積極的に登用することで、持続的成長とさらなる企業価値向上の実現につなげてまいります。
今回導入する執行役員制度の概要は以下のとおりです。
・執行役員は、当社との委任契約または雇用契約に基づき取締役会が委嘱する業務を執行します。
・執行役員の選任・解任、担当業務等は取締役会で決定します。
・執行役員の任期は、各事業年度の終結日(毎年3月 31 日)までとし、再任を妨げないものとします。
(なお、2019 年1月1日就任の執行役員の任期は 2019 年3月 31 日までとします。) 


とありますので、待遇は依然高いでしょうが、役員ではなく社員に戻り、そして事実上の傭兵、有期契約社員の身分になるということです。

もちろん、成果をあげれば再度取締役への昇格も望めましょうが、すでに最高値の1/10をつけた株価を含め、同社のこれからの前途は多難であると言えましょう。

ライザップ、結果にコミットしてもらいたいものです。

他山の石として、筆者自らの企業経営にも活かしていきたいと考えております。

創業者兼代表者の瀬戸氏とは、出身北九州市で同郷という縁がございます筆者からの簡単企業解説は以上です。

(2018年12月31日 月曜日)