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2019年3月15日

2019年3月米国航空機メーカー「ボーイング」新型機「737MAX」の運航停止を命ずる大統領令が出された話






おはようございます。

世界の航空機業界を揺るがす重大ニュースをビルメン王が解釈してお届けする記事です。

米国ボーイング社といえば、民生用旅客機市場において、欧州合同で所有経営するエアバス社と並んで事実上世界を2社で独占している航空機メーカーですが、実は米国国防総省ほか向けの軍事品売上高が実に総売上の40%以上を占めるという、れっきとした軍事産業会社です。

かつて同社が作り太平洋戦争期間にアメリカ海軍に制式採用された大型戦略爆撃機 「B-29 スーパーフォートレス(Boeing B-29 Superfortress)」は、アメリカ軍による日本本土爆撃の代名詞となり、筆者の数年前亡くなった母方のばあちゃんも、B-29が飛んできて落とした爆弾の音が怖かった、子供抱えて必死に逃げた、といった話をしていたようにあの戦争の象徴のような存在でした。

広島と長崎に落とされた原爆を運んできたのも、B-29です。

それぞれの機体の名前は、「エノラ・ゲイ」と「ボックスター」。

日本人なら覚えておくべき名前です。

同じくアメリカのグラマン社(現在はノースロップ・グラマン社)が開発しアメリカ海軍が太平洋戦争中期以降に投入した戦闘機F6F ヘルキャット(Grumman F6F Hellcat)と並び、アメリカ合衆国の空の攻撃の象徴だったのです。

そんな歴史を持つ会社、ボーイングの新型旅客機「737MAX」が、2018年10月のインドネシアに続き、2019年3月10日に、2度目の墜落事故をエチオピアで起こしました。

報道などによりますと、

2017年に新型機となるボーイング737MAXが就航してから17か月後の2018年10月29日、インドネシアのジャワ海でライオン・エア610便、737MAX8型機(PK-LQP)が離陸後約10分で墜落、機体は全損、乗客乗員189名全員が死亡しました。

そして、その事故から5か月経った2019年3月10日、エチオピアのアディスアベバ、ボレ国際空港より離陸したエチオピア航空302便、737MAX8型機(ET-AVJ)が、離陸後約6分で墜落し、機体は全損、乗客乗員157名全員が死亡しました。

原因は調査中です。

これを受け、真っ先に同型機の運行停止措置に踏み切った中国などに続き、2019年3月12日には欧州や中東各国が運航停止を決定しました。

そして、同年同月13日午前には当初慎重だったカナダ当局も停止を決定する形となり、製造国の米国のみが世界で孤立する形になっていたのです。

この中においても、2019年3月14日時点で日本では運行停止措置などの発令はないようです。

アメリカの顔色を伺っているのか(忖度しているのか)、国としての決定ができないのか、それはわかりませんが、空の安全性については、世界各国の「常識」はこのあたりにあるのだというよい証左だと思います。

2度目の墜落事故日が、かつて日本の首都東京を焼夷弾と爆弾でB-29が焼き尽くし、犠牲者10万人を数えたあの東京大空襲(1945年3月10日)と同じ日であるというのも、何かを暗示しているようで怖いところです。

こうして、製造社であるボーイング社の本拠の米国も運行停止措置に踏み切ったことで、世界で370機あまりの同型機「ボーイング737MAX」の運航が全面的に停止する見通しとなりました。

大統領令により、速やかに同型機の運航と領空内の飛行は禁止されます。

合わせた声明では、現場で収集した新たな証拠や衛星データの分析結果から停止を判断したとし、この停止措置はボイスレコーダーなどの追加調査が終わるまで続くとしています。

各国の航空会社は、保有する「737MAX」を抜きにして、従来通りの運航スケジュールを維持できるよう最大限努力する方向ですが、心理的な影響含め(こちらの方が大きい)、顧客に負担を強いることは間違いありません。

速やかな原因究明が待たれます。

犠牲となりました多くの方々に、謹んでお悔やみ申し上げます。

こちらからは以上です。

(2019年3月15日 金曜日)

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