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2019年4月4日

〔超重大告知〕2019年4月1日より休日出勤を除く残業時間の上限はどうやっても年間720時間となったという告知になります






おはようございます。

2019年4月の年間残業時間(休日労働は含まない)に上限720時間の法律上の枠が適用され、これを超えると罰則に処せられるという改正労働基準法が施行されましたというニュースです。

ビルメン王を名乗っている筆者も労働者の端くれですが、これからは、際限ない残業をしてしまうと雇用主や事業主、会社や組織の経営者のみなさんの犯罪となり、実刑という迷惑をかけてしまうことになりますので、肝に銘じておこうと思います。

事実をおさらいしておきましょう。

平成末期、「働き方改革関連法案」が成立し、残業規制について、従来の制度から大きな変更がありました。

特に、残業規制に違反した場合は罰則がありますので必ず確認して対応することが必要です。

まず最初に理解してもらいたいのが、「労働者の残業(休日労働を除く)は年720時間、(休日労働を含み)単月100時間未満までに規制された」ということです。

これまでは、企業と従業員代表者の間で締結する労使協定の内容によっては、一旦定められた上限を超えて残業をさせることが可能であり、その場合の残業時間の設定には法律上の上限がありませんでした。

つまり、年間残業時間全体のキャップ(上限)は定められておらず、具体的には、2013年度のある北関東県(公務員)の時間外勤務手当で最も長く残業した税務課の職員が年間残業2,000時間超えを見事に果たし、年間時間外手当740万円の支給を受けたというような事例もございました。

国家公務員の中では、例えば(無用な)国会待機などにより残業がかさみ、年間残業時間が2,200時間を超えた外務省職員の話なども聞いたことがございます。

ことが日本の国益、外交に関することとはいえ、年間の「残業」が2,200時間を超えてしまえば、正規の労働時間であります一週40時間×年間の「週」52週である2,080時間を軽く超えていることになり、労働基準法の予定する世界とはだいぶかけ離れているということになりそうです。

これだけの残業をしている人は、具体的には、月曜日から金曜日まで朝9時に出社して、途中1時間の昼食休憩をとって正規労働時間として18時まで働き、休憩なく残業に入りそのまま翌日の午前2時まで勤務して、また翌朝9時から業務に入る(1日16時間労働)を繰り返し、加えて、土日のうち、10時間程度の休日出勤を月1回、年間12日程度こなしているという計算になります。

このような「事例」は、2019年4月1日以降は、働き方改革関連法案成立により、労働基準法の改正により、労使協定を締結した場合でも残業は(休日労働を除く)年720時間、(休日出勤を含む)単月100時間未満までとされ、それ以上の残業は違法となったわけです。

組織に忠誠を誓う労働の美徳から、犯罪への急転直下の変わりようです。

「サービス残業」から「違法犯罪残業」へのパラダイムシフトです。

更にもう少し詳しく見てみましょう。

今回の残業規制、以下の4つの項目になりますが、3つ目までは実は今までのルールと変わりませんでした。

しかし、4つ目のルールにより総量規制がかかったというわけです。

残業規制の4つのポイント

①残業を行う場合すべての事業所について労働基準法に定められた労使協定の一つである36協定(さぶろくきょうてい)が必要。

②36協定を締結した場合も「通常時の残業」は月45時間、年360時間まで。

③「通常時の残業を超える」特別条項を設ける場合は、年6回(最大6ヶ月)まで月45時間を超える「臨時的残業」が許容される。

④「特別条項」があっても、残業はトータルで(休日出勤を含む)単月100時間未満、(休日出勤を除く)年720時間まで

(罰則)企業が上記のルールを守らず従業員を残業させた場合、「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金の刑罰」が法律上定められています。

この、④である特別条項があっても残業は(休日出勤を除く)年720時間、(休日出勤を含む)単月100時間未満という規制が、今回の改正労働基準法令の大事なところでありまして、臨時的な事情がある場合の特別条項による残業についても、法律上の上限が設けられたのです。

これまでは特別条項による残業時間については法律上の上限記載がありませんでした。

つまり、青天井だったわけです。

ですので、年間残業時間2,200時間超えといった「実例」があとを絶たなかったわけです。

これからは、繰り返しますが、特別条項を適用した場合でも、残業はトータルで(休日出勤を除く)年720時間、単月では休日労働も含めて100時間未満までしか許されません。

これを超えて残業させることは「違法」で「罰則」になるのです。

さらに加えまして、一点だけ、さらに細かい点を補足して述べておきます。

年720時間の制限については「休日労働を含まない」時間数で計算します。

そのため、実際は「年720時間+休日労働」が年間の残業時間の上限です。

これに対して、単月100時間未満の制限については休日労働も含めて100時間未満にすることが必要です。

また、さらに細かいですが「複数月平均80時間まで」の規制もありついても、休日労働を含めて平均80時間までにすることが必要です。

「複数月平均80時間まで」の規制というのは、特別条項適用月からさかのぼって2か月から6か月の期間の平均残業時間が休日労働も含めて80時間以内でなければならないというルールです。

例えば、2020年4月1日から2021年3月31日までの1年間の期間について36協定を締結し、2020年10月に特別条項を適用した場合、下記の5つの点をすべて満たすことが必要になります。

(1)2020年9月と2020年10月の2か月間の残業時間の平均が80時間以下
(2)2020年8月~10月の3か月間の残業時間の平均が80時間以下
(3)2020年7月~10月の4か月間の残業時間の平均が80時間以下
(4)2020年6月~10月の5か月間の残業時間の平均が80時間以下
(5)2020年5月~2020年10月の6か月間の時間の平均が80時間以下

この点労働基準法上の原文は、

(改正労働基準法第36条2項3号)対象期間(筆者注記:36協定を締結した期間のことをいい、通常は1年間)の初日から一箇月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の一箇月、二箇月、三箇月、四箇月及び五箇月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ 、及び休日において労働させた時間の一箇月当たりの平均時間八十時間を超えないこと。

さて、この法律に抵触した場合、実際に、どのような大きな企業(例えば、ヤマト運輸、ABCマート、パナソニックなど、誰でも知っているような大企業)であっても書類送検され、「犯罪」として扱われ罰せられていますので、お気をつけください。

労働者も経営者も事業主も、こうした労働力には限界があるという当たり前の事実に向き合い清く正しく朗らかに労働することが求められるようになりました。

2019年5月1日に始まる、新しい時代「令和」に向けた平成の置き土産、この労働基準法の画期的な改正が労働者と雇用主双方の地位向上の一策となることを願ってやみません。

いち労働者側からのお知らせは以上です。

(2019年4月4日 木曜日)

▷▷次の記事は

年間残業時間2,000時間の実例について2016年時点のものを記録しておきます