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2019年5月8日

令和新時代における地方公共事業投資で一番効果が高いのはWifiであると断言したい話です






おはようございます。

2019年(令和元年)5月のビルメン王(@shinya_ueda)提供の地方創生に関して独自の意見を述べるというブログ配信記事です。

地方創生についてはいろいろ言われているのですが、この人口減少社会においてはなかなか抜本的な解決策はないわけです。

人口が流入しまた自然増が見込める土壌ならば、中央や都市部へのアクセスが容易とかそういった理由でいわゆるベッドタウンの宅地開発などを皮切りに、必要な生活雑貨からコンビニエンスストアといった「まちづくり」ができるのですが、これは高度経済成長から続いていた足し算の経済処方箋であり、毎年1%弱の割合で、しかも長期間にわたって総人口が減っていくという人口減少社会においては全く有用ではありません。

都市部への交通アクセス手段として、私鉄を引いたり、道路を作ったり高速道路(有料道路)にしたりバイパスにしたり、橋をかけたりトンネルを整備したところで、残念ながら都会への社会的流出を食い止めることはできないでしょう。

では、地方創生に真に必要な公共投資、民間設備投資や雇用創出の呼び水になるものはないのかというと、筆者の拙い経験では、たった一つだけございます。

たった一つですが、その一つは無限の可能性を秘めていて、地域格差や情報格差、アクセスの悪さといったあらゆる格差を一気に縮める力を持っています。

それは、Wifi等の消費者が直接利用できる高速情報通信網の整備です(テレビ電波は放送事業者に独占されているのでこれには当てはまりません)。

良い事例として、徳島県神山町という、町そのものが限界集落になっている典型的な日本の地方自治体の長い取り組みをご紹介します。

まず、徳島県神山町とは、林業で栄えたかつての村である阿野村・神領村・鬼籠野村・下分上山村・上分上山村が1955年(昭和30年)3月31日に合併合併してできた「町」です。

人口は1955年(昭和30年)に町が成立した時で2万人以上を数えましたが、林業の急速な衰退により2015年には5千人強まで減少しています。

このような町が消滅するというほどの危機感の中、1997年(平成9年)、徳島県は神山町に「国際文化村」なるものを設けて活性化させるという構想を発表します。

この、「文化村構想」は結局実現しませんでしたが、これを受けた町内の実業家、篤志家らにより、1999年(平成11年)より芸術家を招聘する「神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)」事業が開始されました。

こうして国際文化村委員会は2004年(平成16年)にNPO法人グリーンバレーに名を改め、町から受託した移住支援事業や、緊急人材育成支援事業などを行っています。

流れが変わったのが、2011年の地上デジタル放送移行を前に、2004年に神山町・佐那河内村が連携して、山間部の情報格差、難視聴対策としてケーブルテレビ兼用の光ファイバー網を整備したことです。

この、電子的公共事業によるインフラ整備により、2010年(平成22年)10月になり、当時はベンチャー企業でしたが2019年(令和元年)5月の本記事執筆時点においてはクラウド名刺管理サービス国内最大手に成長したSansan株式会社が、サテライトオフィス『Sansan神山ラボ』を開設し同町で初めて古民家をオフィスとしたのをはじめ、ネットワークインフラと多様な働き方に触発されたIT企業のサテライトオフィスの進出を受けたのです。

当然、それにともなって、その雇用やオフィス人口を顧客に当て込んだ飲食店や弁当屋なども出店し、新規の産業も根付いてきたのです。

このような、まちづくりの総合的な取り組みに対しては、全国から注目が集まり、このNPO法人グリーンバレーの面々は、全国の地方から引っ張りだこになっているというものです。

とはいえ、ここにおける「成功事例」も、総体としての人口は60年間で2万人から5千人に減らしている中での、限界的なものにすぎません。

しかしながら、この衰退状況の中での発展的創造というべき、この産業の誘致や蓄積、根付きについては確かに先駆的なものです。

神山町という、主要産業が根こそぎなくなった過疎地域においても、新しいまちづくりができるに至った地方にとっての神器と言えるもの、これこそが、高速ネットワーク通信網であることは間違いありません。

日本全国の地方に、ケーブルテレビ兼用の光ファイバー網を整備すること、これを筆者は田中角栄の日本列島改造計画に続く令和の時代の公共事業の柱としたいと考えています。

高速通信網さえあれば、Wifiがつなぎ放題でサクサクつながる「場」さえ整備できれば、あとの良好な「空間」や「環境」「食」「居住」など、すでにある田舎の風景で全て充足することができます。

誰も通らない道路を整備するより、その少しだけの費用を、みんなが使えるWifi網の整備のために使いませんか。

全ての雇用者が、自前でモバイルルーターを持って、残りギガを気にしながらテザリングしてPCやスマホで仕事をすることは不可能です。

ここが、現在の情報通信社会における、最低限必要かつ唯一必要な「特別な」、行政や公共部門が呼び水として最初に投入しなければならない設備投資ではないかと考えるのです。

日本の地方活性化の第一は、高速通信ネット網(Wifi)の整備であると最後に繰り返して、本日の記事を終わりたいと思います。

こちらからは以上です。

(2019年5月8日 水曜日)

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