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2019年6月30日

ベトナム最大手の企業体のビングループが初の国産車生産工場を開設したという話です






おはようございます。

2019年6月最後の世界の産業状況に関して述べる配信記事です。

ベトナムの複合企業最大手ビングループが2019年6月14日、ついに同国の夢であった、初の国産ブランド車を生産する工場の開所式を開きました。

ベトナムの自動車の年間総販売台数に匹敵する25万台という超大型年間生産能力を持つ最新鋭の工場であり、さらに拡張して将来には50万台に引き上げるという目標とのことです。

ベトナムの最大の企業グループであるビングループと、ベトナム政府が全面的に組んだこの大プロジェクトですが、当然先行している国外勢の巻き返しや包囲網も予想されます。

それでも、幾多の壁や邪魔を乗り越えて、国民車を作るという夢を追い、工場開所までこぎつけたベトナムの皆さんの執念と努力に、最大級の賛辞を贈ります。

構想から2年弱、「誰もベトナム企業が自動車を造ることを信じていなかったが、それを成し遂げられた。ビングループの成功を確信している」と、ビングループの自動車工場が建設されたベトナム北部の港湾都市のハイフォン市での開所式において、ベトナム首相グエン・スアン・フック氏は力を込めて挨拶しました。

世界をあっと言わせたそのスピーチに、心が踊りました。

ビングループは、不動産を中心にホテルや小売り、病院など幅広い事業を展開し、ホーチミン証券取引所に上場する企業で時価総額最大のベトナム国民の企業グループです。

そして、最近は電機や電子機器、そして自動車など、新規事業で相次ぎ大胆な進出を測っています。

直近では2018年12月に自社ブランドのスマートフォン「Vスマート」の製造販売に乗り出し、年間生産台数を2020年までに1億2500万台に引き上げる計画だと発表しました。

そして、自動車業界への参入です。

できるはずないという外野の声もはねのけて、構想からわずか2年弱、総投資額4,000億円超という巨費を投じ、欧州メーカーとのなりふり構わない車体供与、部品等の技術導入を受け、そうして工場開設までこぎつけました。

当面、小型車、セダン、そしてSUVと呼ばれる多目的スポーツ車の3車種のラインナップですが、2019年末までには、EV(電気自動車)も売り出すとの積極姿勢で、車種の増やしていく模様です。

日本においては、かつて国産旅客機YS-11を世に出したことがあり、現在はホンダジェットや三菱重工業のMRJ(三菱リージョナルジェット)といった開発が進んでいますが、なかなか欧州や米国の独占する技術領域に殴り込みをかけるこうした新規開発事業は上手くいきません。

しかしながら、このベトナムの大きな挑戦は、その投資額の大きさや政府といった関係者の巻き込み方も大きく、ビングループの覚悟のほどが見られるという点において、筆者はその成功を大いに確信しているものです。

何事も、うまくいかないかもしれない、と始めていては想定している最小の成果も得られないものだと思います。

勝負するなら相手やライバルを飲み込む気概で、大きく踏み出し退路を断つ、そのような覚悟が最も必要な振る舞いなのではないかと思いました。

大きく勝負できずに小さく負け続け、最後に起死回生で張ってやはり負けてしまうことが多い筆者からの自戒を込めた配信記事は以上です。

(2019年6月30日 日曜日)

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