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2019年7月5日

小中高教育においてはもっと「自学」の時間を正規の授業時間で取るべきだと強く主張したい話です

2019年8月18日(日)10:00@壱岐島にてセミナー開講予定





おはようございます。

2019年7月の日本の小中高教育に関する持論を述べた先日の記事に関して、いろいろとご示唆や反応をいただきましたので、それを踏まえて続きを書いていこうと思う記事です。

まず、筆者は全日制高校や義務教育としての(当然に全日制の)小学校や中学校を全面的に否定しているわけではありません。

しかし、明らかにプログラミングやスピーキングの英語の環境にいたことがないことが明らかなこれまでの教諭陣をそうした新趣向の授業にも充てて、当人も自信のない環境に放り込むのは有り体に申し上げて非効率、というか無駄だと申し上げているだけなのです。

つまり、これだけ情報についてはインターネットを通じて容易に取得できる世の中になったのですから、個別の学習進度に合わせたインプットの機会を作り出すようにすればよく、教諭や担任は、個々の学習者(生徒)ごとの進度や方向性ややる気や志向に合わせた、適宜メンターとしての立ち位置でしっかりと「人間として」側に付き添ってもらえれば良いわけです。

そして、現在の全日制学校に決定的に足りない時間は、生徒自身が「自学」「自習」に当てるまとまった時間ではないかと筆者は考えています。

全国屈指の進学実績を誇る、神戸市の灘中学校、同高校においては、広い廊下に机や椅子が置いてあって、放課後の時間は18時くらいまで、生徒がたむろしそこここでお互いに教えあったり質問をぶつけたり、そうした自学自習の時間が自然発生的に起こるそうです。

時には先生もそのなかに混じって語らう、そんな中で、生徒たちは、「学校の使い方」「自学のやり方」「勉強に際しての心構え」などを学ぶというのです。

しかしながら筆者としては、この話を単に美談としてとらえて欲しくなど決してなくて、だったら正規の授業時間を利用して、この「自学」の時間に充てれば良いではないかと思っているのです。

「学校の使い方を教える」というのは大変良い観点だと思っています。

筆者も、かつて25年(四半世紀)ほど前は高校生でしたが、その時に通った北九州地方の全日制公立高校においては、自分で授業中に「取る」授業と、「内職」もとい「自学」に当てる授業時間とを峻別しておりました。

そして、筆者は古文と世界史は好きで教諭の授業も面白かったので積極的に受けました。

受けるだけではなく、その場で覚える、演習問題も積極的にその場で解いて授業と同時に「自学」「演習」も行い 、倍速で理解しようとしていました。

ですので、「授業」は半分、「演習」も半分であったのです。

でないと、あとで復習するような時間の余裕はなかったのです。

英語は苦手でして、担任でもあったので頑張って「フルで」参加しました。

あとの授業に関しては適当でしたが、他人に迷惑かけるわけではなく自分の課題に集中していましたし自分としてはそれで良かったと思います。

日本の中高教育においては、圧倒的に自学の時間が少ないと思います。

そして、真の学力なんてものは、授業じゃ絶対に身につかないと思っています。

「自学」して自分の血肉にしないといけないのに、それなのに、ほとんどの学校や家庭学習の時間でやってることは親子揃って学校の授業漬けに塾での講義漬けの栄養過多な毎日です。

噛んで飲み込む前に、次の食べ物を押し込まれる、そんな感じに似ています。

私が高校運営するなら、毎日半分は自学の時間にします。

例えば、午前中の早い時間(例えば午前11時)までを、インプットの講義として、スタディサプリの一番わかりやすい講師(と学校側で判断する)の動画授業を1.5倍速で聞いてインプットにします。

午前11時からは、自学の時間です。

ここでは、アタマプラスの個別学習素材を使ってもいいかもしれません。

能動的な演習のソフトだからです。

けれど、「授業」「講義」と同じ学習室でそのまま自学を行います。

家に帰しても、だらだら動画を見たりゴロゴロお菓子を食べているだけなので、きっちり教室で「自学」させ、そのわからないところをメンターである教諭が見て回るというスタイルです。

ですので、教諭には、全科目についての基礎的な知識や素養、学習に向かう人間力が試されることになります。

あとは、昼食をしっかり取らせて、課題であるその日の到達範囲を測る「テスト」をクリアした生徒から、身体と心を鍛えるスポーツや武道といった授業科目に向かわせ、放課後は部活動をしっかりやらせて時間を区切って18時には完全下校させます。

全校集会はネット配信でいいし、自学しながらで結構ですが、あらゆる共有事項は昼食の時間に行うという方向です。

電子掲示板も充実するので、連絡漏れや提出漏れもありません。

テストは、全てネットでの提出ですので、いちいちプリントをまとめる必要もありません。

すべて、人間が身体を動かしマインドシェアを行う有意義な時間に振り向けるための措置です。

しかるに、現在の全日制中学高校では、「きちんとした態度でびっちりと時間割で決められた正規授業に臨むこと」が必要以上に求められており、特に公立中学においては、授業態度ではかるという「興味・関心」なる謎の内申点項目があり、正当な「自学」を行う機会を学校の拘束時間内に「自ら」持つということは、非常な労力というか覚悟が必要なのです。

筆者の25年前の授業に戻りますが、「内職」ならぬ「自学」をしていた時には、教員から目をつけられたことがありましたが、日本史の授業の際に英作文のテキストを広げていたところを咎められたので、「江戸時代中期から明治時代に英語が日本にも渡来したことを書こうと思ってました」くらいのことを言おうとしてやり過ごそうとしたのですが、そんな為にする議論をしても仕方ないと諦めまして黙っておりました。

しかし、テクノロジーの進化で言いたいことが言える自分の発表の場というものを持てましたので、今こそ思っていたことを文章化しますと、

あんたの言うこと聞いてて東大通るならいいけどそうはどうしても思えないから自分は自分の時間の使い方は自分で決める

というようなところでした。

非常に僭越な当時の昭和生まれの高校生の戯言と、読み流していただければ幸いです。

おかげで職員室では鼻つまみ者でしたが、それはそういう、お互いがお互いを正当に評価した、ということで、特に問題ないものと思っています。

しかしながら、一方でリアルな全日制高校というものには、素晴らしい点も多くありまして、学校には指導教員向けの「虎の巻」がたくさんあって、それを借り受けることができるのはとても大きかったのです。

情報とはこのように持てる者に独占されるのかと大いに目を見開いたものです。

同じ進研模試の解説集でも、生徒用に配布されたり市販されて売っているものと違って、指導のポイントみたいなものまで3倍以上の分量でバッチリ書いてあるので、それをなぞれば格段に試験の点数が上がりました。

そんな私も卒業して25年経ったら母校に呼ばれて講演するくらいの身分にはなりました。

時代のほうが変わったようです。

先生の意図を汲んで行動する生徒の個性が尊重されるのと同程度に、そのように行動しない生徒の自由や権利も、他人の権利や自由の侵害にならない限りにおいて最大限尊重する。

これが、筆者が大学の法学部の憲法の授業で学んだ唯一の、法学的素養の基本中の基本です。

憲法学の世界的権威でありました、京都大学法学部教授の佐藤幸治先生の講義でそう言っていたらしいですから、間違いありません。

実は講義には試験の時の1回しか出ていませんが、著書にそう書いてありました。

学校を自由に捉えて活用し、教員との軋轢も人間関係論と割り切って芸の肥やしにする、そのような感じで学校というものを捉えてもらえればと思います。

そんな自由の校風を売りにしているはずの京都大学も、この大学が輩出した卒業生の中で一等有名かつ素晴らしい人物である李登輝先生(元台湾総統)が里帰りして母校を訪問しようとしたところ、中華人民共和国の「意向」に忖度して学内に入れなかったという事件があった時には、そんな了見の狭い大学だったのかととても残念に思ったものです。

私が学長であれば、卒業生の中で最高度に誇るべき李登輝先生は、学長自ら正門の時計台の前に出迎えてお招きしたいところです。

大学の自治とか独立性とか学問のなんちゃら、とか普段偉そうに言う割に、その卑しい態度(ダブルスタンダード)を改めよと痛切に思ったものです。

これが、オックスフォード大学やスタンフォード大学といった、少なくとも大学の自治や独自性というものに価値を置く大学であったならば、果たしてどのように対処したのか、非常に興味がある事案でした。

筆者は、そういう意味でピュアではなかったので、途中で退学することもなく、高校大学は最短満期除隊のように卒業していきましたが、世の中にはもっと不器用で純粋な生徒がたくさんおりまして、そういう本来の、根源的な問題意識を持つ生徒が不登校などといって問題児扱いされることに、非常に危惧しています。

最後に(唐突ですが)番宣です。

そんな日本の教育環境に向けて考えようと思っておりましたが、ちょうど壱岐市の有志に招かれる形でこのような話を好き放題やって良い、という機会をいただきましたので、生きている実感を得られるような、そんな面白い話をさせていただこうと思います。

2019年8月18日(日)10:00長崎県壱岐市の「壱岐の島ホール」にて開講です。

それからもう一つ、ラジオにも出演します。

2019年7月6日(土)9:00-9:55
福岡のラジオ放送局COMI×TEN FM77.7Mhz
【The Global News Of The Weekend】
【2019年7月6日土曜日第34回目のゲスト】
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毎週土曜日AM9:00〜AM9:55
週末(土曜日)の朝、グローバルに活躍しているゲストをお招きして、『GLOBAL』をテーマにお送りするCOMITENの自社制作ラジオ番組です。
NavigaterはLinda Akico。
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第34回目のゲストは
【グッドラックスリー代表取締役社長の井上和久さん】
【グッドラックスリー非常勤監査役の上田真也さん】です。
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それでは、非常に雑駁になりましたが今回の記事は以上です。

(2019年7月5日 金曜日)

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