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2019年8月16日

(2019/08/16)ココカラファインとマツモトキヨシが統合協議を発表し売上高1兆円規模の国内ドラッグストアが誕生する見込み



市場規模トレンド



おはようございます。

2019年8月のドラッグストア業界再編の大ニュースです。

新会社は、心と体を元気(ファインに、そして清らかに)するココカラキヨシか、はたまた創業者の名である松本清を冠したマツモトファインか、はたまた全く別の名称になるのでしょうか。

名前も気になるところですが、とにかく国内ドラッグストア大手のマツモトキヨシとココカラファイン(共に東証一部上場)が経営統合の協議に入ったと正式に発表しました。

この発表を受けて、両者の株式は互いに下げて始まっていますが、とにかくこのドラッグストア業界も、際限なき出店競争から日本の少子高齢化を受けた売り上げの頭打ちと市場の飽和感から、いよいよ大手同士の合従連衡のステータスに入ってきたといえそうです。

かつては、百貨店業界の老舗である三越が小売の王者でしたが、これを日用品・生鮮スーパーであるダイエーが抜き去ったのが昭和の後半、そしてそのスーパー業界を平成年間でセブンイレブンを首位とするコンビニエンスストア業界が抜き去り、そうして平成の後半から伸びてきたドラッグストア業界も、いつしか首位であったマツモトキヨシも見渡してみれば業界5位という「中堅」に収まってしまった激戦の中、いよいよドラッグストア業界自体の「再編」の号砲が鳴ったというところでしょうか。

しかしながら、このような「リアル店舗」業態の栄枯盛衰や主役交代の中、アマゾンジャパンを首位とするネット店舗やネット取引は増加の一途であり、リアル店舗業態は全体として流動化し、その垣根は限りなく低くなっています。

今や、2019年8月時点でのドラッグストア業界首位の「ツルハドラッグ」では、卵牛乳から納豆やお酒まで、なんでも売っているという状態です。

福岡市の筆者の自宅の近くも、ツルハドラッグの出店攻勢は激しく、筆者もがっちりツルハドラッグの安売り攻勢にやられて一人1パック限定の卵ケースを買いに走ったりと翻弄されています。

こうした競争激化の中、自前での店舗拡大から一気に類似業態の統合に入るのは経営の常道であり、今般、ドラッグストア大手(業界7位)のココカラファインは、マツモトキヨシとの経営統合に向けた協議に入り、自ら1兆円企業への野心を明らかにしました。

マツモトキヨシの方も、ドラッグストア業界の草分けという自らのプライドをかなぐり捨てて、量的拡大にシフトしたというわけです。

2社で業界初の売上高1兆円を目指し、一気に国内首位に立つという戦略は正しいですが、これからは、翌日配送や置き配といったラストワンマイルを詰めてくるアマゾンジャパン他のネット通販陣営からどれだけ顧客の支持を得ることができるか、その一点にかかっていると言えそうです。

少し離れたお弁当業界においても、ウーバーイーツというどんな中小零細飲食店でも、一気に「宅配」手段を実装できる魔法のラストワンマイル解決策が提示され、これまでのお弁当業界、例えばほっかほっか亭やそこから袂を分かった「ほっともっと」のプレナスなどは、弁当惣菜メニューの改良といった企業努力を重ねているものの、どうも旗色が悪いようです。

すでに宅配も自前でやっていた、こうした弁当業界を強力に脅かすライバルが、既存の中小零細飲食店+ウーバーイーツの配送個人事業主(チャリやバイクで食事を配送して配送料をもらう専用業者)の合わせ技として現れた、というわけです。

今後、アマゾンジャパンの配送システムに、ウーバーイーツのような個人事業主による「宅配」システムが実装されてしまったら、食材を運ぶよりはるかに大きなマーケットがそこにはあるわけで、すでにアマゾンのジェフ・ベゾズCEOクラスの経営者であれば、そんなことは当然考えているでしょう。

筆者としては、ドローンによる空中配送や自動運転より、その辺に遍在する一般消費者が「運び人」になってこづかい稼ぎするような、そのようなシェアリングエコノミーの方が、既存小売業やお店という業態にとってはよほど脅威ではないかと考えております。

いろいろと考えているとなかなか世の中の動きは速く、驚きの毎日です。

とりあえず、仕事や副業というものが、明らかに消費者の手元に近づいていることは間違いなさそうです。

ウーバーイーツでの配送という風景にもかなり慣れてきましたが、今度はウーバーイーツでの配送という「業務」については「業務委託」ではなく労働法令上の「雇用」でないか、労働組合結成の動きもあるということで、世の中の動きの速さに少々驚きながら過ごしています。

こちらからの現状報告は以上です。

(2019年8月16日 金曜日)

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(2017/02/18)業界ごとの市場規模を押さえて今後のトレンドを予想して捉えておくことの大切さについて

2019/08/14付日本経済新聞ネット版より