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2019年8月2日

(2019/08/02)ホワイト企業ならぬホワイト国(カントリー)の話を簡単にわかりやすくしておきます(特に韓国経済について)






おはようございます。

2019年8月の、韓国が今般外れることになったホワイト企業ならぬホワイトカントリー(国)の話を簡単にわかりやすくするという配信記事です。

日本政府は、2019年8月2日、日本国から輸出する場合の管理上の優遇措置対象となる「ホワイト国」から、アジアで唯一優遇されている「韓国(大韓民国)」を除外する政令改正を閣議決定しました。

韓国経済にとっては、ここで一歩立ち止まり、ターニングポイントになる話です。

この措置は、日本の安全保障上、外交保全上から行う必要最小限のものであり、もちろん日本の韓国向け輸出企業にとっても非常な打撃となりますが、日本からの輸出品、特に軍事に転用されることが容易な電子機器や半導体素子といった経済戦略上の重要物資について、韓国から(日本のマスコミが「飛翔体」などとボカして表現する弾道ミサイルを打ち上げまくっている北朝鮮(彼らが述べる正式名称は朝鮮民主主義人民共和国)にそのまま流れているのではないかという(あくまで)懸念が払拭されるようなエビデンスを韓国政府が提出しないために、残念ながら平和を愛し国際協調を推進する日本国民および日本政府としてやむなく行うものであります。

韓国からの反発という反応も予想されますが、以上のような経緯により、日本の安全保障上必要な措置となります。

この「韓国(大韓民国)」に対する経済的な一連の措置は、すでに行われている半導体材料の韓国向け輸出管理の厳格化に続く第2弾となります。

これで、2019年8月以降、韓国向けの輸出の際に「食品」と「木材」を除くほぼ全ての輸出品目で経済産業省が最長90日間の個別審査を求めることができるようになります。

90日の審査機関を経て、輸出不可の措置を取ることができるため、輸出側の日本企業にとっても厳しい措置です。

現に、この措置がニュースで流れるや否や、2019年8月2日(金)の日経平均株価は急落し、前日比▲450円超の21,087円で引けましたが、日本国の安全保障上仕方がないというところでしょう。

個別企業の株式価格も、日本製鉄、トヨタ自動車といった輸出大型企業を中心に軒並み値を下げました。

さて、この外為法上の優遇措置という「ホワイト国」認定ですが、2004年から2019年8月まで認定されていた韓国を除いて現在は26国となっています。

ホワイト国とは、日本と同じように輸出のコントロール(キャッチオール規制を導入)をしていて、「世界の平和を脅かす貨物を出さないこと」を徹底している国々であると日本政府が認めている国々のことです。

この「優遇認定」がない国々は、その国への輸出に際しては、日本の経済産業省の最大90日の「審査」期間が適用され、審査の結果輸出不可の措置が取られることもあります。

しかしながら、この「ホワイト国」としての優遇認定がなされたこれらの26ヶ国は、それぞれが国としての輸出管理を徹底しているため、日本としても必要最小限の規制に留めて輸出の「効率性」「経済性」を極力担保しているのです。

しかし、かかる平和維持、安全保障上の要請から、ホワイト国への優遇措置は極めて厳格に解釈されておりまして、例えば、ホワイト国を経由した非ホワイト国への迂回輸出(日本→韓国→北朝鮮)などは当然、公式にも非公式にも認められません。

したがいまして、今回の日本政府の措置は、北朝鮮との不明朗な取引態様が拭えない韓国に対し、通常の国々(例えば中国など)と同様の管理体制に戻すというだけのことですので、それによる不都合があったとしても、今回の措置については不可避の状況であったと言えましょう。

なお、「ホワイト国」が如何に厳格に定められているかを知っていただくため、その締結国(26国)の一覧を掲載しておきます。

ヨーロッパ(21国)
オーストリア/ベルギー/ブルガリア/イギリス
デンマーク/フィンランド/フランス/ドイツ
チェコ/ギリシャ/ハンガリー/アイルランド
イタリア/ルクセンブルク/オランダ/ノルウェー
ポーランド/ポルトガル/スペイン/スウェーデン
スイス

北米(2国)
アメリカ/カナダ

オセアニア(2国)
オーストラリア/ニュージーランド

南米(1国)
アルゼンチン


これまで韓国がホワイト国に指定されていたため、ほとんどの輸出品は「包括的に許可」を受けていましたが、今後は、契約ごとに個別許可が必要となります。

この「審査」には時間がかかり、まさに個別案件ごとの日本政府の裁量となります。


これまでは、韓国が物価の低い、かつ日本から地理的にも近いアジア圏の中で、唯一ホワイト国であったため、先端素材を使う日本の各種製造企業は、韓国に製造拠点を進出させるメリットがありました。

しかし、今後は、他のアジア諸国(中国やベトナムやタイやミャンマー、マレーシア、フィリピンやインドネシア等)と同様の扱いになるため、人件費や製造材料の調達部分でメリットが少ない上に、日本から先端素材を輸入するときにこれまでの取引ではノウハウの積み上げがない煩雑な手続き(他国と同様なのですが)が必要になるというわけです。

これは、日本政府からの、韓国にいる日本の製造企業への事実上、他の拠点での活動に目を振り向けるという作用も働いている、という見方もできます。

国際政治の動きは激しく、米中貿易摩擦や北朝鮮問題が、いよいよ日本の国内製造業のいく末に影響をダイレクトに与えるということになりました。

薄口国際政治経済評論家を自認しております筆者からの今日のコラムは以上です。

(2019年8月2日 金曜日)

▷▷次の記事は

北朝鮮に対する国連の経済制裁決議について(2017年8月5日時点)