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2019年10月30日

(2019/10/30)企業の買収や合従連衡が世界中を舞台に行われているというグローバルな話です






おはようございます。

2019年10月の企業買収、合従連衡のグローバルな国際記事です。

米高級宝飾大手でありニューヨーク証券取引所に上場しているティファニーが2019年10月28日、「ルイ・ヴィトン」などの高級ブランドを多数抱え、ユーロネクスト・パリ市場に上場している仏モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)から、1株120ドルでの買収提案を受けたと公表しました。

これを受け、同日のニューヨーク株式市場でティファニー株は前週末比3割以上も急騰し、この買収提案額を上回る129ドルで終えました。

これは、わずか1日のニュースで同社の時価総額が約4千億円分も膨らんだという計算です。

3割で4千億円ですから、10割だと1兆3千億円、超巨大ブランド百貨店状態のLVMHからすれば、「お手頃」な価格なのでしょう。

このティファニー側からの思わぬ「全世界リリース」に対し、LVMH側も、2019年10月28日に声明を出しましたが、これは、「ティファニーとの取引をめぐり初期的な協議をした」という、抑え気味のものでした。

さらに、「合意に至る保証はない」と釘を刺す歯切れの悪さです。

つまり、これは、どうせ買収されるのであれば一円でも高く売り付けたいティファニー側と、できるだけ交渉の最終段階まで地下潜航的に進めて、一気にディールまで持って行きたかったLVMHの思惑の違いから来ていると思われます。

双方、上場企業として、それぞれの株主からいらぬ腹を探られ、「株主代表訴訟」などを食らうのはまっぴら御免であり、双方の経営陣が最も警戒するのは、この一点だと言って良いかもしれません。

買われるティファニーの方が強気なのも、買収額さえ折り合えば、実は誰に売ってもいいと開き直った方が強いわけで、その方が株主にとって得だと判断したからこそこのことの公表に踏み切ったのでしょう。

買収額が(ティファニーの思惑通り)釣り上がると見た一般投資家が、1株120ドルという買収価格を上回る市場価格で売買しているのも、その意味では理屈が通っているということです。

もう一つ、Googleの親会社であるAlphabetが、筆者の左手にもついているウェアラブルデバイス(Charge3)製造のニューヨーク上場企業のFitbitと買収交渉を進めていると、いう報道がなされています。

こちらは、当事者同士のコメントやリリースはないものの、かなり突っ込んだところまで交渉が進んでいるようです。

Googleは、ウェアラブル市場においては、アップルウォッチシリーズを展開するAppleの後塵を大きく拝しています。

ここで、「1日一回の充電の手間が要らず、アップルウォッチより安くて軽くて使い勝手が良い」手首ウェアラブル市場のトップランナーであるFitbitを手に入れるのは、Googleの向かう方向にとって非常に良いものだと個人的には思います。

Fitbit側としても、独自にこのウェアラブル市場において新製品を投入し、広告宣伝をして販売網を自前で広げていくには、手首ウェアラブル市場はすぐにもアップルウォッチといったスマートウォッチ市場に食われてしまう危険性があり、埋没しマーケットを失ってしまわないためには今後大きな資金投下が必要であることが予想されますので、GoogleというITジャイアントの傘下に入って体制を立て直す、というまたとないチャンスだと思っています。

今は独自のIDで記録されている、筆者の左手からの生体(生態?)データも、Googleアカウントに紐ついて管理されるようになれば、アップルウォッチに変えずにFitbitで続けてきた筆者の努力と我慢も報われるというものです。

(本当は、アップルウォッチが高くて買えなかっただけですが。。)

フィットネス分野のトラッキングに特化した、時計機能がかろうじてついているだけの、専用の(かつ安い)手首ウェアラブルデバイスには、筆者のような固定客の確実な市場が存在するようです。

ちなみに、筆者は、先の記事でも述べたように、「1日3,000カロリー消費」という毎日のタスクをクリアするために、このFitbitを使っており、もはやカロリー計算の方式や比較対象も、Fitbitでしかできない体になってしまっているので、金銭的には非常に細い顧客でありながらロイヤルティの高い客であることは間違いありません。

このFitbitの買収交渉の情報が流れるや否や、Fitbitの株価は一瞬で30%近くアップしました。

といっても、こちらのFitbitは、2015年に上場した直後に1株48ドルの高値をつけたものの続落、2017年以降は6ドル前後となり、今年8月には3ドルの安値をつけており、先行きが不安視されていました。

買収の報道を受けた2019年10月29日現在は、6.05ドルとなっており、この株価での時価総額は、約1,672億円といったところです。

一時代を築いたブランドが大手に寄って買われる、これもダイナミックな経済社会のなせる技であり、今後も注目して行きたいと思います。

投資に関してはいつも後追い記事しかかけずに予想すれば外れることが多い筆者からのコメントは以上です。

(2019年10月30日 水曜日)

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