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2019年10月3日

(2019/10/03)「シェアリング業務」に従事する「専業ドライバー」「ケータリング業者」は従業員と認定される方向であるという記事です





おはようございます。

2019年10月の世界のシェアリングエコノミーにおいても人材不足の裁定作用(揺り戻し)が働いてきたという配信記事です。

アメリカのライドシェアサービス業界の1位2位である、ウーバーとリフトという同業の2社をはじめとした各社に対しては、非常に厳しい決定が下されました。

米国カルフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が、2019年9月に、ネットを通じて単発で仕事を請け負う、いわゆる「ギグワーカー」と呼ばれる個人事業主的な働き方をする個人に対して、彼らを個人事業主もしくは請負労働者ではなくて、事業発注の継続性がある程度緩やかに認められる限りは従業員として扱うよう、企業側に義務付ける州法案に署名したというのです。

この州法の施行は2020年1月に施行されるということで、こうした「ギグワーカー」と呼ばれる、要するにウーバーイーツとかいうカッコいい名前で広まっていますが、その実は昔からあるピザやうな重、寿司折りやラーメン、チャーハン、唐揚げ弁当の「出前」業務を切り出したものにしか過ぎないということが改めてわかってくると、この「業務」の収益性が本当にテック企業のそれとして爆発的に伸びるかというと、疑問なしとしないわけであります。

さらに、「出前」サービスの単価がある程度低廉なもの(1回あたり税抜き350円程度)に張り付いている状況においても、原価である人件費や配送コストは、じりじりと上がっていくことは間違いなく、その意味でも、「出前」という仕事だけをアプリやネットを通じて適切に回す、と唄っても自ずと限界もあろうというのが、偽らざる現在の投資家の大多数のイメージなのでしょう。

従いまして、こうした「赤字基調」を脱せられない新サービス企業の株価は、IPO後も冴えず、続いて上場しようとした2019年10月現在で(私たち企業、という名前のような)世界最大のシェアオフィス企業や、(空のベッドアンドブレックファストという名前のような)民泊型宿泊施設マッチングサイト、といった未上場企業のIPO(証券取引所上場)の延期という形で影響が出てきているようです。

「出前」配送サービスや、「ライドシェア」という名前で言い換えた白タク事業について、その「事業」のみを切り出していくら効率的に瞬時にアプリを通じたマイクロ外注先を見つけてコストを下げても、やはり「他人」がサービス提供する限り最低限必要な賃金は発生してしまう、タダ乗りはできない、ということをお上にピシッと言われてしまった、というだけのことのような気もします。

請負受託者ではなくて、従業員ということになれば、失業保険の適用や最低賃金の保証や有給制度の創設などが必要になり、便益が受けられる一方、発注側の企業としては、サービスの原価の根幹に関わることとなり、大幅な事業構造の転換を図る必要に迫られるということになるでしょう。

これを解決する最も簡単なのが、顧客向けサービスの「値上げ」という手段ですが、残念ながら配送するだけというサービスに付加価値を感じる顧客は少なく、おそらく、「無料キャンペーン」といった形で単発的に利用するだけに止まると考えています。

シェアリングサービスという都合の良い名前のもと、他人の貴重な労働力や時間を、安い単価で買い叩き利ざやを上げる、というモデルは、どうやらテック企業自らが推し進めた情報の非対称性の解消の結果、急速に通用しなくなってきた、とも言えそうです。

日本だけでなく、世界でも、いよいよ本格的な人口減少社会の到来による空前の「人手不足」の経済社会がやってくることになりました。

ですので、シェアリングエコノミーについても、他人の労力を使うのではなく、自らの労力を自分のサービスのために使う、いわゆる自分労力型シェアリングサービスと言える、メルチャリやタイムズカーシェアのようなカーシェアリングサービス、自前運営型であるシェアハウスやシェアオフィス(コワーキング)といった領域については、今後も順調に拡大していくように感じております。

この次の動きで何がやってくるか、とても楽しみにしております。

ピザ、チャーハンにラーメン、お好み焼きの自前の宅配はよく利用しております(寿司とうな重は注文しません)、昭和生まれサラリーマン消費者の筆者からのコメントは以上です。

(2019年10月3日 木曜日)

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(2019/02/22)2019年2月現在での福岡市におけるシェアリングエコノミーの浸透について概略を述べておきます